超党派 文化芸術振興議員連盟 文化芸術推進フォーラム
超党派の文化芸術振興議員連盟と全国美術商連合会(淺木正勝会長)、(一社)日本美術家連盟(山本貞理事長)など15団体が加盟する文化芸術推進フォーラムの共催によるシンポジウム「五輪の年には文化省」が去る11月13日、東京美術倶楽部で開かれた。昨年10月末の第1回「2020年、文化芸術立国の実現に向けて 文化省創設を考える」に続く企画で、各方面で盛り上がる文化芸術の機運を“2020年には文化省に結実しよう”との趣旨。にわかに起きた総選挙モードの中、近藤誠一・前文化庁長官らの講演や超党派の衆議院議員メンバーによるシンポジウムに会場は超満員の約400人の参加者で溢れ、熱心に議論に耳を傾けた。
会合は野村萬・フォーラム議長が開会挨拶、次に河村健夫・文化芸術振興議員連盟会長(自民党)が登壇、77年の音楽議員連盟から始まり文化芸術振興基本法の成立(01年)の意義、今日の議員連盟に至った経緯を語り、文化関蓮で国家予算0.5%を目指そうとの基調講演を行った。メインゲストの講演では、下村博文・文部科学大臣が「文化芸術立国中期プラン」について説明、リオ大会(16年)後から文化プログラムを実施し、20年を越えて2030年に真の文化芸術立国を実現するとともに、新たに「日本遺産魅力事業」を創設、国交省・観光庁などと連携、地域の活性化を図るとした。
甘利明・経済再生大臣は、海外に向けてのクールジャパン戦略、安倍内閣での文化芸術と経済財政政策と具体的なコンテンツの展開について現場からの事例を挙げながら安倍内閣の方針を説明。近藤誠一・前文化庁長官(近藤文化・外交研究所代表)は、「文化芸術をもっと外交に生かす必要性」と題し、国民には心の豊かさ(文化)への需要があり海外にも強い需要がある、日本(特に地方)には文化資源が豊富だが需要と供給を結ぶ架橋(アートマネジメント)が不足と指摘。何故か、どうしたらよいのか、と海外と比較しつつ即断・実行を呼びかけた。
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