初のセルフポートレートを中心とした展覧会
極彩色の鮮烈な写真で知られる蜷川実花による個展が原美術館で開催される。蜷川は近年、映画やミュージックビデオなどの映像作品や、ファッションデザイナーとのコラボレーションなどへも活動の幅を広げ、独自のスタイルを貫きつつ挑戦を続ける表現者として、常に注目を集める存在。「蜷川カラー」と呼ばれるその色とともにアイドルやモデル、花々の輝きを捉えた作品がポジティヴで開放的と評される一方で、華やかさや幸福感と隣り合わせにある歪みや澱み、衰退の影や死の気配をも捉え続けてきた。
今展では、そのような闇や影の部分に目を向け新境地を開いたシリーズ『noir』(2010年~)と川面に散る桜を一心不乱に収めた『PLANT A TREE』(2011年)、そして初期から断続的に撮影してきたモノクロームのセルフポートレイトを中心に展観。「生身に近い、何も武装していない」と作家自身が語る特別な写真群(=Self-image)を紹介するこの機会に、蜷川実花作品の新たな魅力と出会うことができるだろう。
なお今展では渋谷慶一郎が音楽を、evalaがサウンド・ジェネレートシステムを手がける新作の映像インスタレーションも発表される。
【会期】1月24日(土)~5月10日(日)
【会場】原美術館(東京都品川区北品川4-7-25) TEL 03-3445-0651
【休館】月曜日(5月4日は開館)、5月7日
【開館】11:00~17:00(水曜は20:00まで、入館はそれぞれ閉館30分前まで)
【料金】一般1,100円、大高生700円、小中生500円(原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料)
【関連リンク】原美術館