東京・上野の黒田記念館が、およそ3年間におよぶ耐震工事を終えて、1月2日に公開を再開した。
同館は、日本美術の近代化に尽くした洋画家・黒田清輝(1866~1924)が死去に際して、遺産の一部を美術の奨励事業に役立てるよう遺言したことを受けて設立されたもの。東京美術学校教授であった建築家・岡田信一郎(1883~1932)の設計により1928年竣工し、イオニア式列柱を用いスクラッチタイルを貼った外観や、天窓からの自然採光を特徴としている。
リニューアルにあたっては、黒田の代表作である「読書」「舞妓」「智・感・情」「湖畔」の4件を、作品に合わせた内装と照明のもとで鑑賞できる特別室が新たに設けられ、所蔵の油彩画約130点、デッサン約170点、写生帖などを展示する黒田記念室も温湿等の環境が調えられ、現代のニーズを満たした展示空間となった。特別室の公開は年3回、2週間ずつ。第1回の公開は、1月12日(月・祝)まで。
<特別室 2015年の公開日>
第1回:1月2日(金)~1月12日(月・祝)
第2回:3月23日(月)~4月5日(日)
第3回:10月27日(火)~11月8日(日)
【住所】東京都台東区上野公園13-9 TEL 03-5777-8600(ハローダイヤル)
【休館】月曜、祝日のとき翌日、年末年始 ※原則としてゴールデンウィーク期間とお盆期間中は無休
【開館時間】9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
【料金】無料
【関連リンク】黒田記念館