【ニュース】マイセン、セーヴルなど「デミタス」約300点が三井記念美術館に集結
2015年02月05日 11:22 カテゴリ:最新のニュース
デミタス コスモス 宝石のきらめき★カップ&ソーサー
マイセン 上絵金彩貼花鳥蓋付カップ&ソーサー 1880-1900年
マイセンはヨーロッパで初めて硬質磁器の焼成を可能とした窯。1710年にザクセン選帝侯でポーランド国王のアウグスト強王(1670-1733)は、磁器製作所をアルブレヒト城内に設立。1720年には絵付師ヘロルトを迎え、柿右衛門様式など東洋的な絵付けがおこなわれた。1918年に国立マイセン磁器製作所となり、現在に至る。
食後に濃い味わいのコーヒーを飲むための、フランス語で半分のカップを意味する小ぶりの器「デミタス」。その魅力を最大限に伝える展覧会が三井記念美術館で開催される。
今展に出品されるのは18~20世紀初頭のセーヴルやマイセン、KPMベルリン、ミントン、ロイヤルウースター、ロイヤルクラウンダービー、コールポートなど、ヨーロッパの名窯で作られた作品を中心に約300点。東京在住のデミタス・コレクターである鈴木康裕・登美子夫妻が40年にわたり1点ずつ収集したものから珠玉の逸品が勢揃いする。
また今展では「デミタスにみるジャポニスム」として、エミール・ガレをはじめ植物の図様やハンドルのかたちなどにアール・ヌーヴォー様式がみられるものも展覧。デミタスに込められた表現の幅広さを垣間見ることができる。
セーヴル 上絵金彩薔薇図カップ&ソーサー 1767年
セーヴルはルイ15世の愛妾マダム・ポンパドゥールの提言で、フランス・ヴァンセンヌにあった製作所を 1756年にセーヴルへ移して、新たに発足した。フランソワ・ブーシェなどを招いてロココ様式を取り入れた、優れた軟質磁器を焼成。1770年頃より硬質磁器も生産したが、1789年のフランス革命の際に衰退。ナポレオンの台頭により、国立セーヴル磁器製作所として再建され、現在に至る。
ロイヤルウースター 上絵金彩ジュール透彫カップ&ソーサー 1880年代
ウースターは 1751 年にジョン・ウォールらによってイギリス・ウースターに開窯。1789年にロイヤルの称号を得た。1890年頃からは、傘下にあったグレンジャー工房のスティントン一家など著名な絵付師を擁して、華麗な絵付けを施し、黄金時代を迎えた
ロイヤル・コペンハーゲン 釉下彩蝶に花図カップ&ソーサー 1902-22年
エミール・ガレ 花文カップ&ソーサー 1890年頃
【会期】2015年2月7日(土)~4月5日(日)
【会場】三井記念美術館(東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階) TEL 03-5777-8600
【休館】月曜、2月22日(日)
【開館】10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
【料金】一般1,300円 大学生・高校生800円 中学生以下無料
【関連リンク】三井記念美術館
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