「イマジニアリング」を発展
大森雅夫岡山市長は2月10日に行われた市長会見で「岡山国際現代芸術祭(仮称)」の2016年度の実施について言及、その実現へ意欲を見せた。岡山市は昨年、岡山市街の活性化を目的とした「岡山未来プロジェクト」を実施し、その一環として現代アートに焦点を当てた「Imagineering OKAYAMA ART PROJECT」を開催した。今回の芸術祭はこの“イマジニアリング”をさらに発展させるかたちでの開催が予定されており、岡山城・後楽園を中心とした歴史文化ゾーンを主会場に、現代アート展及び関連事業が展開される。なお、同芸術祭準備に向けた2015度の予算は2500万円。
“イマジニアリング”は岡山に本社を置くアパレル、(株)クロスカンパニーの代表でアートコレクターとしても知られる石川康晴社長のもと、ギャラリスト・那須太郎氏やクリエイティブディレクター・片山正道氏がプロジェクトメンバーとして参加。ライアン・ガンダ―やアンリ・サラ、島袋道浩ら国内外の著名アーティストが参加し、約117,200人の来場者を集めた。
岡山市事業政策課によると同イベントでは「普通の観光客とは異なる客層、関東圏などから来る女性や若年層が多く見られた」といい、それをさらに発展させたいという考えが今回の芸術祭構想へと結びついたかたちだ。また市長は同年に開催される瀬戸内国際芸術祭との連携等について「海外の方が多く来られているわけです。それとの連携をどう捉えるかというところですが、瀬戸芸に来られる方は岡山を経て行っていただくとか、そういったことを念頭に置きながら、瀬戸芸に来られない方でも岡山に来ていただくのはもちろんあるわけですけれども、相当数の海外の方が岡山に集まっていただくような、そういうものを考えているところ」と語っている。
なお、現時点でディレクタ―や参加アーティストなど具体的な内容については未定だが、会期については「春にプレ企画を行い、秋に本番を迎える」2段階での実施が予定されている。