「笠間」から世界に羽ばたく陶芸家を―
2016年4月、やきものの産地として知られる茨城県笠間市に、現代陶芸をリードし、世界に大きく羽ばたけるような人材の輩出を目指す「茨城県立 笠間陶芸大学校」が開校する。
同校は、県の工業技術センター窯業指導所の機能を移行しつつ、人材育成を一新したもので、陶芸について一から学ぶ陶芸学科(定員10人・2年制)と、より高度な知識と技術を修得する研究科(若干名・1年制)で構成される。入学料は84,600円、年間授業料は234,600円(陶芸学科・研究科ともに)。
特任教授として指導にあたるのは、いずれも気鋭の陶芸家として活躍する佐藤雅之と五味謙二の両氏。佐藤氏は1968年新潟県生まれ。武蔵野美術大学短期大学部を卒業後、多治見市意匠研究所修了。以降各地の展覧会に出品を重ね、「第36回朝日陶芸展」(98)で新人陶芸賞、「第1回 菊池ビエンナーレ」(05)で優秀賞を受賞している。一方の五味氏は1978年長野県生まれ。早稲田大学人間科学部を卒業後、沖縄県那覇市壺屋にて修業。「第5回 菊池ビエンナーレ」(13)で優秀賞、「第10回 国際陶磁器展美濃陶芸部門」ではグランプリに輝いた。
加えて、重要無形文化財「備前焼」保持者の伊勢﨑淳氏、青磁のオブジェ作品で世界的に高い評価を受ける深見陶治氏、日本工芸会理事を務める前田正博氏の3氏が顧問に就任したほか、加藤委氏や小山耕一氏、金子賢治・茨城県陶芸美術館館長ら県内外の著名な陶芸家、デザイナー、プロデューサー等が外部講師として特別講座やワークショップを実施する。
陶芸学科の入学試験は、前期(11月)と後期(2016年3月)で行われ、試験内容は学力・実技・面接。研究科は個人面接と作品審査によって選考される。入学願書の請求及び入学試験の詳細については、茨城県工業技術センター窯業指導所 笠間陶芸大学校準備室まで。
8月22日(土)、10月10日(土)にオープン・キャンパスが開催されるので、入学希望者はぜひ参加を(事前申込制・参加無料)。
茨城県工業技術センター窯業指導所 笠間陶芸大学校準備室
【住所】茨城県笠間市笠間2346-3
【TEL/FAX】0296-72-0316 / 0296-72-3027
【関連リンク】茨城県工業技術センター窯業指導所