森美術館がリニューアル後のビジョンを発表 コレクション展・カフェ&ミュージアムなどが新たに

2015年03月24日 16:56 カテゴリ:最新のニュース

 

世界の現代アートをより多角的に体験する場へ

 

約4カ月にわたる工事期間を経て、2015年4月25日(土)にリニューアルオープンする森美術館(館長:南條史生)が24日、リニューアル後の構想について発表を行った。2003年10月に開館し、日本の現代アートシーンを牽引してきた同館。今回の施設改修では多様化する現代美術の表現に対応できるよう、展示空間の高機能化を図る。また3つの小プログラムを新たに展開するほか、ミュージアムカフェおよびレストランにおける現代アート作品設置の監修など新たな活動を通じて現代アートをより深く、多角的に体験できる場を創出するとしている。

 

 

森美術館が入る六本木ヒルズ

森美術館が入る六本木ヒルズ

■森美術館のコレクションを初公開

今回のリニューアル後、新たに開始される「MAMコレクション」では2005年夏より同館が収集してきた400点におよぶコレクションを多様なテーマに沿って常設の展示室で紹介。第1弾では「ふたつのアジア地図―小沢剛+下道基行」(4月25日~7月5日)を、第2弾では「存在と空間―ソ・ドホ+ポー・ポー」(7月25日~10月12日)を開催する。

 

また「MAMスクリーン」では映像プログラムを単独で紹介。世界各地のシングル・チャンネル映像作品を会期中毎日上映し、280インチの大スクリーンで展覧する。15年度は「」ビル・ヴィオラ初期映像短編集」(4月25日~7月5日)と「ゴードン・マッタ=クラーク記録映像集」(7月25日~10月12日)をラインナップ。

 

このほか「MAMリサーチ」ではアジア各地におけるアーティスト、キュレーター、芸術運動、インスティテューションなどに注目しながら、アジアの現代アートについて考察し、その歴史的文脈を明らかにしていく。同プログラムではアジアか内のアーカイブ、研究機関、研究者などとの協働企画を前提とし、作品のみならず映像、写真、文書、史料などを紹介。多様な議論のためのプラットフォームを目指す。15年度は「グレイト・クレセント 1960年代のアートとアジテーション」(4月25日~7月5日)、「ロベルト・チャベットとは誰か?-フィリピン現代アートの発展とともに」(7月25日~10月12日)を開催する。

 

 

 

森タワー

森タワー

■ミュージアムカフェ&レストランが52階にオープン

ミュージアムカフェ&レストラン「Museum Cafe & Restaurant THE SUN & THE MOON」が5月下旬に森タワー52階にオープン。展覧会やイベントとのコラボレーションメニューなどを展開する「Museum Cafe THE SUN」と、アートと食の融合をテーマにしたレストラン「Museum Restaurant THE MOON」によって同館のモットーである「アート&ライフ」をより身近に体感できる提案を行う。

 

また53階には森美術館ミュージアムショップがリニューアル。壁一面を占める高さ約4メートルの大型ブックシェルフが5月中旬に設置され、1500冊近くの書籍が揃うという。

 

 

■今後の展覧会予定

シンプルなかたち展:美はどこからくるのか(4月25日~7月5日)

ディン・Q・レ展:明日への記憶(7月25日~10月12日)

村上隆の五百羅漢図展(10月31日~2016年3月6日)

フォスター+パートナーズ展(2016年1月1日~2月14日)

 

 

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