狩野探幽筆、幻の「八尾狐図」発見 京都国立博物館にて4月7日より公開

2015年04月06日 15:19 カテゴリ:最新のニュース

 

「八尾狐図」狩野探幽筆 一幅 紙本淡彩 縦109.3×横56.3cm 寛永14年(1637)

 

京都国立博物館(京都市)は4月6日、江戸時代の絵師・狩野探幽(1602~74)が描いた幻の作品「八尾狐図(やおのきつねず)」が、京都市内で見つかったと発表した。

 

三代将軍・徳川家光(1604~51)が、夢に出てきた八つの尾を持つ狐を探幽に描かせたというもの。絵の上部には、家光自筆の「十月九日」の日付、寛永寺の開山・天海による「寛永十四年」の年号が記されており、また、画家の署名はないものの、浅草寺別当の僧・忠尊の裏書きから、幕府御用絵師であった探幽が筆を執ったことが判明した。

 

家光の乳母である春日野局が書いたとされる重文『東照大権現祝詞』(日光山輪王寺蔵)には、家光の夢に狐が現れ、患っていた病が治る旨を告げて去るという夢を見たこと、そして、夢を現れた狐を描かせたことが著されているが、これまで絵の存在そのものは確認されていなかった。

 

発表によると、かつては江戸城内の紅葉山東照宮に、非常に貴重な作品として収められていた可能性が高く、明治元年(1868年)に同社が撤去された折に流出。150年近い時を経て、ごく最近になって発見されたものだという。

 

本作品は、4月7日より開催される「特別展覧会 桃山時代の狩野派‐永徳の後継者たち‐」にて初公開される(5月17日まで)。

 

特別展覧会 桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち

【会期】2015年4月7日(火)~5月17日(日)

【会場】京都国立博物館(京都市東山区茶屋町527) 

【TEL】075-525-2473

【休館】月曜、ただし5月4日(月・祝)は開館

【開館】9:30~18:00、ただし金曜は20:00まで (入館はそれぞれ閉館30分前まで)

【料金】一般1,500円 大学生1,200円 高校生900円 中学生以下無料

 

【関連リンク】京都国立博物館

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