文化庁は13日、平成15年度より実施している「文化庁文化交流使事業」の平成27年度「文化庁文化交流使」に写真家・畠山直哉氏ら7名を指名した。
「文化庁文化交流使事業」は諸外国における日本文化への理解や日本と諸外国の芸術家・文化人等の連携協力を促進し、国際文化交流の振興を図るため文化庁が芸術家、文化人、研究者等文化に携わる人々を一定期間諸外国へ派遣するもの。指名期間は原則として1カ月以上12カ月以内(最長1年)で、これまで延べ115名と2グループ(5名)、26組(団体)の文化交流使が世界77カ国で活動を行った実績がある。
今回指名されたのは青木涼子(能×現代音楽アーティスト)、小野寺修二(コンテンポラリーダンス、マイム、「カンパニーデラシネラ」主宰)、畠山直哉(写真家)、藤田六郎兵衛(能楽笛方 藤田流十一世宗家)、矢内原美邦(振付家、劇作家、近畿大学文芸学部芸術学科舞台芸術専攻准教授)、柳原尚之(近茶流嗣家「柳原料理教室」副主宰、料理研究家)、吉田健一(「吉田兄弟」、津軽三味線奏者)の7名。
写真家の畠山直哉氏は1958年岩手県生まれ。自然・都市・写真のかかわり合いに主眼をおき、各地の石灰石鉱山や工場、採掘現場の発破の瞬間などをとらえた写真、また都市部の建築群や地下水路などを撮影した写真群を発表している。今回の文化交流使では約1年間(平成27年7月~平成28年6月)にメキシコなどで自身の写真表現に関するレクチャーやトーク、小規模な展示等を行うとともに現地の芸術関係者との交流を図り、作品制作を行うという。