ピカソに加えジャコメッティも記録を更新
5月11日、クリスティーズのニューヨークイブニングセール「Looking Forward to the Past」が開催され、ピカソによる1955年の傑作「アルジェの女たち(バージョンO)」が1億7,936万5,000ドル(約215億円)という美術品の史上最高落札価格を記録した。クリスティーズによると11分を超える熾烈なビッドの応酬が行われ、電話で参加していたバイヤーが落札したという。同作は20世紀美術のコレクターとして知られたガンツ夫妻のコレクションから1997年にクリスティーズに出品され、当時3,190万ドルで落札された作品。これまでの美術品としての最高落札額は、2013年にクリスティーズ・ニューヨークで出品されたフランシス・ベーコン「ルシアン・フロイドの3習作」の1億4,240万ドルで、ピカソのこれまでの最高落札額は、2010年同会場で1億650万ドルで落札された「ヌード、観葉植物と胸像」だった。
また同セールではアルベルト・ジャコメッティの彫刻「指さす人」(1947年)が1億4,128万5,000ドル(170億円)と、彫刻作品としての史上最高落札価格で落札。他にもマグリット、バスキア、デュビュッフェ、ダイアン・アーバス等、計10点が作家のレコードプライスを更新するなど歴史的な一夜となった。