李傑(リー・キット)展 The voice behind me 資生堂ギャラリーで開催

2015年05月25日 13:01 カテゴリ:最新のニュース

 

不安、孤独、呼吸などをキーワードに

 

 

資生堂ギャラリーでは6月2日(火)から7月26日(日)まで、台北在住の香港人アーティスト、李傑(リー・キット)の個展「The voice behind me」を開催される。

 

リー・キットは1978年香港生まれ。2008年まで香港中文大学美術学部修士課程で学んだ後、国内外の展覧会に数多く参加、2013年のヴェネチア・ビエンナーレでは香港館の代表に選ばれ、ウォール・ストリート・ジャーナルで「ビエンナーレ必見ベスト5のアーティスト」に挙げられた。今年に入ってからは第12回シャルジャ・ビエンナーレ(アラブ首長国連邦)に参加、2016年にはゲント現代美術館(ベルギー)やウォーカー・アート・センター(アメリカ)での個展が予定されるなど、今最も注目の作家の一人だ。

 

リーの作品は布やダンボールに描いた絵画、ライトやタオルハンガーのような既製品と絵画を組み合わせた作品、映像と絵画を並べた作品など、日常の一部と見紛うさりげないもの。一見、日常性を礼賛しているようにみえる作品群だが、その問題意識は、身の回りの社会や政治状況にも及んでおり、学生だった2003年には、香港政府が新型肺炎SARS流行のために外出禁止令を出したことへのささやかな抵抗として、自らがチェック柄を描いた布を敷いて友達とピクニックを行った。また自宅のテーブルの表面を指でひっかき続ける様子を映像や写真でとらえた「Scratching the table surface」(2006年-2011年)には無意味に思える行為を通じ、高度経済成長以降、効率のみを追求するようになった都市への静かな批判を込めている。

 

今展では不安、孤独、呼吸などをキーワードに、「Scratching the table surface」を含むこれまでの代表作数点の他、新作として、テキストを施した布に描いた絵画、ダンボールに描いた絵画、ギャラリーの空間に合わせた映像作品など約10点が展示される。

 

【会期】2015年6月2日(火)~7月26日(日)

【会場】資生堂ギャラリー(東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階) TEL03-3572-3901

【休館】月曜

【開館】平日11:00~19:00、日曜・祝日11:00~18:00

【料金】無料

【関連リンク】資生堂ギャラリー

 

 


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