あしなが育英会に6千7百万円寄付
今年3月から5月にかけ東京、盛岡、京都3都市を巡回、入札方式で実施されたチャリティーオークション、美術作家による震災遺児支援「3・11きずな展」の売却結果など詳細が、同展実行委員会(事務局代表・西野陽一氏)より発表された。
それによると123作品(123作家)全てが落札され、売却総額は6252万5千6円に達した。そのほかに「きずな展」への協賛金861万円、図録売上げ32万5千円。またDM、ポスター・チラシ、作品輸送・陳列、落札者への作品・図録発送費、その他などの実質経費等が450万円。その結果の収益金全額6千7百万円が8月23日付けであしなが育英会に寄付された。図録は1千部作成、出品作家、協賛・後援・落札者に贈呈された。
今回のチャリティーオークション「3・11きずな展」では、業界組織・団体等の支援を受けず、西野氏ら作家たちのみで作品売却、作品発送等の作業を行った。そのため最終結果の発表に多少時間がかかったが、今回の寄付金額6千7百万円は当初の予想を超える金額に達した。西野氏はじめ藤井勉、森田りえ子氏らの“復興の希望を託すのは次代世代を担う子どもたち”との呼びかけが多くの応札者の共感を得たものだろう。同展の入場者数は2万人を超えた。
「新美術新聞」2012年9月1日号(第1289号)3面より