森美術館は21日、2016年度に開催予定の企画展ラインナップを発表した。来年度3年に一度、日本のアートシーンの動向を総覧する「六本木クロッシング」ほか2本、計3つの展覧会が開催される。
16年度のトップを飾るのは「六本木クロッシング2016展」(仮)だ。前回の2013年から海外のキュレーターも加わり、様々な視点から日本のアートシーンを捉える試みを行っている同展。今回は日本、韓国、台湾のキュレーター4名、荒木夏実(森美術館チーフキュレーター)、キム・ソンジョン(Samusoディレクター、アジア文化コンプレックス アジア文化情報エージェンシーディレクター)、小澤慶介(キュレーター/特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト])、ウー・ダークン(台北国際芸術村ディレクター)が協働して展覧会を企画。参加作家は現時点で片山真理、石川竜一、野村和弘、西原尚ら約20組の予定だ。
また7月30日からは「宇宙と芸術展」(仮)がスタート。「人は宇宙をどう見てきたか?」という問いから現代科学に基づく最新の宇宙映像、宇宙旅行や地球外生命体の可能性にまで眼を向け、宇宙観に関する古今東西の名作、天文学資料、宇宙を表象する現代美術など多様な作品と資料と展示する。
16年度の最後を飾るのは17年2月4日に開幕する「N・S・ハルシャ展」(仮)。N・S・ハルシャは1969年、インドのマイソールに生まれ、現在も同地で活動しているアーティスト。世界各地の国際展に数多く参加し、作品を発表する一方、南インドの伝統文化や自然環境など自らを取り巻く「生」と向き合ってきた。同展はハルシャにとって初のミッドキャリア・レトロスペクティブとなり、1995年以降の主要な作品を網羅しながら、現実世界の不条理、具象と抽象、イメージの繰り返しなど一貫して見られる関心を掘り下げる。
「六本木クロッシング2016展」(仮)
【会期】2016年3月26日(土)~7月10日(日)
「宇宙と芸術展」(仮)
【会期】2016年7月30日(土)~2017年1月9日(月・祝)
「N・S・ハルシャ展」(仮)
【会期】2017年2月4日(土)~6月11日(日)
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