切り取って飾れる「現代の絵草子」

2015年創業の一人出版社、大福書林が第一弾書籍として江戸時代の浮世絵師・歌川国芳の猫をテーマにした『めでる国芳ブック ねこ』(著者：金子信久、発売：パイインターナショナル)を7月23日に発売する。

同書は絵草紙屋の店先で気に入った絵を選ぶように一枚の絵をB5判の1ページ大で楽しむ趣向の「めでる国芳ブック」シリーズ。日・英解説入りで、本としても読めるが、ページがきれいに切り離すことができる仕様となっており、江戸時代の人々が絵草紙を楽しんだように、現代の私たちが作品の雰囲気を楽しめるようなサイズと紙、つくりとなっている。

シリーズ第1弾は猫好きとしても知られる国芳の描いた猫が主役。味わい深い美人画の猫、代表作の猫の当字、役者の似顔絵ほか、猫を描いためずらしい絵も収録されており、また歌舞伎好きには、猫顔の役者の名や、役どころも見ものだ。実物に近いサイズで見ることにより、猫役者の着物の柄や、実はハマグリと魚の開きになっている小道具にも気づける細かさ。気に入ったものを一枚ずつ切り取って、自由に楽しんでみてはどうだろうか。

今後は人を笑わせ、驚かせ、楽しませる国芳の茶目っ気と才気あふれる作品を紹介する『めでる国芳ブック おどろかす』(2015年12月)、勇壮な緋鯉からいたいけな仔犬まで、動物たちの活写にうなる『めでる国芳ブック どうぶつ』(2016年3月)が刊行予定。

書名：『 めでる国芳ブック ねこ』

仕様：B5判(257mm×182mm)／ソフトカバー／ 152 Pages(図版カラー/裏金色)

定価：本体1,800円＋税

ISBN：978-4-7562-4669-1 Ｃ0071

発売日：2015年7月23日

発行元：大福書林

発売元：パイ インターナショナル