UBSは19日、世界的な写真家アニー・リーボヴィッツによる、女性の肖像に焦点を当てた新たな写真作品による世界巡回展の開催を発表した。巡回展は2016年1月のロンドンを皮切りに、1年間で世界10都市(東京、サンフランシスコ、香港、シンガポール、メキシコシティ、イスタンブール、フランクフルト、ニューヨーク、チューリッヒ他)で開催され、作品は無料で一般に公開される。
機知に富んだパワフルなイメージを持つアニー・リーボヴィッツ(1949年生まれ)は、『ローリング・ストーン』誌に作品が掲載されはじめた1970年代初頭以降より大衆文化を記録。1973年、同誌のチーフカメラマンとなり、その10年後には『ヴァニティ・フェア』と『ヴォーグ』の仕事も手掛けるようになった。壮大で卓越した一連の作品の中には、現代肖像写真として最も知名度の高い作品の数々も含まれており、その作品は、メトロポリタン美術館やスミソニアン・アメリカ美術館、ナショナル・ポートレート・ギャラリーなどに所蔵。またジョン・レノンとオノ・ヨーコの2ショットを撮った写真家としても知られている。
今巡回展の為に新たに制作される作品群は、およそ15年前、スーザン・ソンタグとの共作で出版された肖像写真集に端を発したプロジェクト 「リーボヴィッツ」の続編。その写真集『Women』の出版に伴い、ワシントンD.C.のコーコラン美術館では展覧会も開催された。新たに制作された肖像写真作品群には、今回の巡回展でも『Women』のタイトルが付けられ、これらの作品には現代における女性の役割の変化が反映されている。
今展を主催するUBSのアート・コレクションは、民間企業が所蔵する世界でも重要な現代アート・コレクションであり、35,000点余りの作品を所蔵。今回新たに発表される作品群は、このコレクションの一部を構成することになる。