美術愛好家であると同時に、トライアスロン世界王者の顔をもつスポーツ愛好家のジョン・C・ウェバーが、自身の美意識で蒐集したコレクションが日本で初公開される。
ジョン・C・ウェバーは1938年生まれのニューヨーカー。氏は長年ニューヨーク・コーネル大学メディカルカレッジで解剖学と医療用画像処理の教鞭を執り、65歳を越えて始めたマラソンがきっかけとなり、トライアスロンへ挑戦、現在ハーフも含めると150回近い出場を数える。「計画を立て、自分に厳しく追い求めていく。アイアンマンを極めたように、美術蒐集も同じこと。それは私の生き方である」と語る同氏。その蒐集の歴史は古いものではないが、1960年代を通して日本美術を蒐集したメアリー・バーク女史とも親しく、「メアリーの高水準に憧れる」「人生で何をしようとも最高を目指す」と情熱を燃やし、今もコレクションを続けている。
今回の特別展では、室町水墨から浮世絵などの江戸期のもの、そして明治期の日本画といった絵画作品、縄文から近世までの陶磁器、根来、蒔絵の漆工芸品、近世近代の着物といった染織作品など、多岐にわたる日本美術と、すでにメトロポリタン美術館に寄贈されている青銅器や唐三彩、俑の中国美術そしてビザンティン美術から、厳選した160点余りを、会場を分けて展観。中には初期のコレクションであるレンブラントのエッチングも含まれている。会期中展示替えあり。
【会期】2015年9月15日(火)~12月13日(日)
【会場】MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300)
【TEL】0748-82-3411
【休館】月曜、ただし祝日のとき翌平日
【開館】10:00~17:00(入館は16:00まで)
【料金】一般1,100円 高大生800円 小中生300円
【関連リンク】MIHO MUSEUM
■講演会 纏うモダンアート「銘仙(めいせん)」の時代と技法あれこれ(仮)
【講師】新井正直(染織史研究家)
【日時】11月8日(日) 14:00~
【会場】MIHO MUSEUM 南レクチャーホール
【定員】当日先着100名(美術館棟受付にて10:00より整理券配布)
【料金】無料 ※要入館料