2012年5月に日本財団のアール・ブリュット支援事業によって開館以来、『LOVE LOVE SHOW』(2012年)、『極限芸術〜死刑囚の表現〜』(2013年)、『ヤンキー人類学』(2014年)、『花咲くジイさん〜我が道を行く超経験者たち〜』(同年)などを数々の独自企画を開催してきた「鞆の津ミュージアム」が最後の企画展「障害(仮)」を9月12日から12月13日まで開催する。
同展では「仮想」と「現実」の間を往来しているような表現を一堂に展示。「真実」とみなして疑わない日常の虚構性を明るみに出し、仮想と現実の関係、ひいては障害/健常の境界に光を当て、新たな視点で日常を見つめ直す機会を提供する。
参加作家には自分で描いたマンガを原作にしたアニメや特撮を制作する伊勢田勝行や、78年より実施されているチンパンジーの知性研究「アイ・プロジェクト」の中で、文字や記号の学習を開始したチンパンジーのアイのほか、現代美術家の会田誠も1990年に制作した映像作品「上野パンタロン」で参加。また今年の「アーティスト・ファイル2015」(国立新美術館)にも参加し、注目を集める百瀬文は視力検査の場面を題材に、医師被検者間で交わされるメッセージが恣意的に解読されていく様子を描いた「The Examination」を展示する。
参加作家
伊勢田勝行、小林一緒、高橋重美、福島尚、市原えつこ、幻聴妄想かるた、三浦和香子、
西川正之、あそどっぐ、武田憲昌、会田誠、百瀬文、滝本淳助、チンパンジーのアイ
【会期】2015年9月12日(土)~12月13日(日)
【会場】鞆の津ミュージアム(広島県福山市鞆町鞆271-1)
【TEL】084-970-5380
【休館】月・火曜(祝祭日は開館、翌日休館)、11月2日、11月24日は休館
【開館】10:00~17:00
【料金】一般600円(小学生以下・障がいのある方は無料)
【関連リンク】鞆の津ミュージアム