東京都新宿区の東京理科大学 近代科学資料館(秋山仁館長)で、アインシュタインが一般相対性理論を発表してから今年で100年になることを記念した企画展「一般相対性理論100年―アインシュタインの業績と人となり―」が始まった。
現代物理学の父として知られるアルベルト・アインシュタイン(1879~1955)は、1905年に光電効果の理論、ブラウン運動の理論、特殊相対性理論を発表し、その10年後の1915年に量子論とともに20世紀最大の物理学の理論、一般相対性理論を完成させた。相対性理論は宇宙の起源や暗黒物質を解明するための基礎となるだけでなく、我々が日常的に用いているGPSの精度向上に不可欠であることは今日よく知られている。我が国では、アインシュタインの下に留学したことのある石原純らが、明治末から大正にかけて、東京物理学校雑誌に数編の論文を掲載して相対性理論の普及に貢献した。
本展では、ヘブライ大学アインシュタインアーカイブの協力のもと、相対性理論を分かり易く解説するとともに、天才アインシュタインの生い立ち、ユダヤ人としての第2次世界大戦の経験や、原子爆弾開発の理論的根拠を与えたことへ自責の念から晩年推し進めた平和運動などについても、写真や自筆資料(レプリカ)を展示し、解説を付して紹介する。会期中にはアインシュタインにまつわる講演会も行われる。
【会期】2015年9月25日(金)~12月10日(木)
【会場】東京理科大学 近代科学資料館(東京都新宿区神楽坂1-3)
【TEL】03-5228-8224
【開館時間】10:00~16:00
【休館】日曜・月曜・祝日
【料金】無料
<関連イベント> ※事前申込み制 受付はこちら
■講演会「宇宙を解く鍵・一般相対性理論」
【講師】杉山直(名古屋大学大学院理学研究科 教授)
【日時】11月15日(日) 14:00~15:30
【会場】神楽坂キャンパス1号館17階記念講堂
【定員】200名
■サイエンス・カフェ「祝・一般相対性理論完成」
【会場】神楽坂キャンパス『神楽坂PORTA』7階第3会議室(各回40名)
・第1回 「ちょうど100年前一般相対性理論が出来上がった」-11月のドラマ-
【講師】岡村浩(工学院大学 名誉教授)先生
【日時】11月4日(水) 14:00~15:00
・第2回「相対性理論が描く宇宙の未来」
【講師】辻川信二(東京理科大学理学部第二部物理学科 教授)
【日時】11月11日(水)14:00~15:00
・第3回「アインシュタインの言葉」
【講師】藤嶋昭(東京理科大学 学長)
【日時】11月18日(水)14:00~15:00
・第4回「100周年を記念して」
【講師】秋山仁(東京理科大学教育支援機構 理数教育研究センター長)
【講師】北原和夫(東京理科大学科学教育研究科科学教育専攻 教授)
【日時】11月25日(水)14:00~15:00
【関連リンク】東京理科大学 近代科学資料館