東京2020大会組織委員会は28日、理事会を開催し、東京2020エンブレム委員会の委員を決定した。これまで「エンブレム選考に向けた準備会」で座長を務め、今回選考委員会の委員長となった東京藝術大学学長・宮田亮平氏は「透明性の高い議論と手続のうちに、皆様に愛され、ときめきを共有し、世界に発信できるような新たなエンブレムを作っていきたいと考えております」とコメントを寄せている。委員会メンバーは以下の通り。
【委員長】
宮田 亮平(東京藝術大学学長)
【委員】(五十音順)
・今中博之(社会福祉法人素王会理事長)
・榎本了壱(クリエイティブディレクター/京都造形芸術大学客員教授)
・王 貞治(福岡ソフトバンクホークス株式会社取締役会長/一般財団法人世界少年野球推進財団理事長)
・柏木 博(武蔵野美術大学教授)
・志賀俊之(日産自動車株式会社取締役副会長)
・杉山 愛(スポーツコメンテーター/元プロテニス選手)
・田口亜希(パラリンピック射撃日本代表/一般社団法人パラリンピアンズ協会理事)
・但木敬一(弁護士/元検事総長)
・田中里沙(「宣伝会議」取締役副社長兼編集室長)
・夏野 剛(慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特別招聘教授)
・西崎芽衣(一般社団法人ならはみらい事務局(立命館大学休学中))
・長谷川祐子(東京都現代美術館チーフキュレーター/多摩美術大学教授)
・林 いづみ(桜坂法律事務所弁護士)
・フミ・ササダ(株式会社ブラビス・インターナショナル 代表取締役社長)
・松井冬子(日本画家)
・松下 計(東京藝術大学教授)
・マリ・クリスティ-ヌ(異文化コミュニケーター)
・山本 浩(法政大学スポーツ健康学部教授)
また今後の選考において踏まえるべきポイントは以下の通り。
①エンブレムの考え方
国民的行事のエンブレムであることを強く意識して、エンブレムにどのような思いをこめるのか基本的なコンセプトを検討し、それを明確に伝える。
②応募要件
できる限り広く国民参加できる仕組みを用意する必要がある。一方で、応募数が非常に多くなることが考えられ、選考に係る時間やコストについても考慮が必要。
③審査方法
プロセスについて、できる限り情報発信を行う必要がある。特に審査の過程で国民が参加できるような手法を検討したい。また、商標、著作権への対応や、ネット対応なども専門的観点から検討する必要がある。
追記(2015.9.28 18:00)
「第1回エンブレム委員会」が都内で開催、委員19名のうち16名が参加した(長谷川祐子氏、林いづみ氏、山本浩氏は欠席)。委員会ではエンブレムの基本コンセプトをどうするのか、エンブレムにどのような機能を求めるのかなどエンブレム自体に関する議論のほか、応募資格の中に受賞歴等による制限を設けるか否か、年齢制限の是非、国籍による応募制限の是非、グループ応募の是非なども議題に上がった。今後、10月6日に第2回を行い、10月中旬には応募要項の素案をまとめたいとしている。