東京・丸の内の三菱一号館美術館は2016年の展覧会スケジュールを発表した。来年同館ではバラエティに富んだ3つの展覧会を企画。詳細は以下の通り。
■PARIS オートクチュール—世界に一つだけの服 2016年3月4日(金)~5月22日(日)
同展はオートクチュールの始まりから現代に至る歴史を概観するもので、パリ・モードの殿堂—ガリエラ宮パリ市立モード美術館館長オリヴィエ・サイヤール氏監修のもと、2013年にパリ市庁舎で開催され、好評を博した展覧会を同館に合わせ再構成したもの。シャネル、クリスチャン・ディオール、バレンシアガ、ジヴァンシィ、イヴ・サンローラン、ジャン=ポール・ゴルチエ、クリスチャン・ラクロワ、アライアらが生み出してきた時代を映し出す美しいシルエットの数々、刺繍・羽根細工・コサージュなど脈々と受け継がれる世界最高峰の職人技を、ドレス、小物、デザイン画、写真など合わせておよそ130点で紹介する。
■From Life —写真に生命を吹き込んだ女性 ジュリア・マーガレット・キャメロン展 2016年7月2日(土)~9 月19日(月・祝)
写真史上、19世紀の最も重要かつ革新的な英国人女性写真家ジュリア・マーガレット・キャメロン(1815~79)の生誕200周年を記念し開催される同展は、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が企画した世界6カ国を回る国際巡回展であり、また日本初の回顧展。約150点の写真作品と書簡などの関連資料を展覧し、キャメロンの情熱的な芸術表現の世界を紹介する。
■「ルノワールと梅原龍三郎展(仮称)」 2016年10月19日(水)~2017年1月9日(月・祝)(予定)
日本洋画を確立し、その豪快な性格から『画壇のライオン』と呼ばれた梅原龍三郎(1888~1986)と、その梅原が渡仏し、師と仰いだルノワール。梅原は帰国後、ヨーロッパで学んだ油彩画に、桃山美術・琳派・南画といった日本の伝統的な美術を取り入れ、個性あふれる豪華絢爛な画風を展開し、日本的洋画を達成した巨匠として高く評価された。同展はルノワールと梅原の作品だけではなく、梅原が収集した作品、梅原と親交のあったピカソやルオーらの作品により、東西の近代絵画の交流を展覧する。
※上記展覧会のタイトル・会期・内容等は2015年10月時点のものであり、今後変更になる可能性あり。
【関連リンク】三菱一号館美術館