六本木ヒルズ森タワー52階の森アーツセンターギャラリーで「黄金のファラオと大ピラミッド展」が10月16日に開幕した。
約4500年前の古代エジプト「古王国(紀元前2586年~2185年)」時代、クフ王、カフラー王、メンカウラー王の3代のファラオたちが建造した巨大なピラミッド群。それらは古代ギリシア時代から伝わる「世界七不思議」の中でも、第1番の不思議として知られる。また世界遺産への登録など、ピラミッドはいつの時代も人々を魅了してきた。
今展のテーマとなるのは、「ファラオとピラミッド」。世界一のエジプトコレクションを誇る国立カイロ博物館の膨大な収蔵品の中から、黄金のマスクやクフ王の銘が入った彫像など、監修者の吉村作治教授が選び抜いた100点あまりのエジプトの至宝を展示し、ピラミッドが建設された古王国時代を中心に、ファラオや王家の女性、貴族の活躍、ピラミッド建設を支えた人々の暮らしなど、末期王朝時代までを紹介。古代エジプトの世界やピラミッドの謎に迫っている。
見どころの一つは、21年振りに来日を果たした、ツタンカーメン王の黄金のマスクと並ぶ3大黄金マスクの一つである「アメンエムオペト王の黄金のマスク」だ。同マスクは1939年、デルタ地帯のタニスで第21王朝、第22王朝の墓が発見された時に発掘されたもので、金の板を打ち出したマスクは、メネス頭巾を被り、額には王家の印である聖蛇ウラエウスを付けており、ビーズの幅広い胸飾りを着けた姿が彫り出してある。また眉と目、アイラインの部分は色ガラスがはめ込まれている。 国力が衰えてきた第3中間期にあって、この黄金のマスクは最盛期の新王国時代の作品にも劣らない工芸品の一つに数えられている。
このほか会場ではエジプトでしか見ることができないツタンカーメン王の黄金のマスクを撮影した4K映像シアターや、ミイラを納めていた棺の中でも保存状態が良く、美しい「彩色木棺」も展覧。エジプト文明の真髄を堪能したい。
【会期】2015年10月16日(金)~2016年1月3日(日)
【会場】森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階)
【TEL】03-5777- 8600
【休館】11月24日(火)
【開館】10:00~20:00(入館は閉館30分前まで)
【料金】一般1,800円 高校・大学生1,500円 小・中学生800円
※10月30日(金)・31日(土)の2日間、ハロウィンの仮装で来場すると、チケット窓口で当日券が半額。さらに、公式ホームページ、及びfacebook & twitterで発表予定の“合言葉”を、特設ショップのスタッフに言うと、同展限定デザインのポストカードをプレゼント。
【関連リンク】黄金のファラオと大ピラミッド展 公式サイト