“オーストリアのモナリザ”を巡る奇跡の実話、初映画化
今月27日より、映画『黄金のアデーレ 名画の帰還』がTOHOシネマズ シャンテほかで全国順次公開される。
20世紀が終わる頃、ある裁判のニュースが世の中を仰天させた。アメリカに暮らす一人の女性が、オーストリア“政府”を訴えたのだ。それも、何年も国の美術館に飾られ“オーストリアのモナリザ”と称えられる名画「黄金のアデーレ」を、「私に返してください」という驚きの要求だった。
この「黄金のアデーレ」(正式名称「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」)は、画家グスタフ・クリムト(1862~1918)が1907年に描いた肖像画で、世界で最も高額な絵画TOP10に入るとされている。
駆け出しの弁護士と二人で、オーストリア政府に立ち向かったのはマリア・アルトマン、当時82歳。伯母であるアデーレの肖像画は、第二次世界大戦中ナチスに奪われたもので、正当な持ち主である自分のもとに返して欲しいというのが、彼女の主張だった。一方オーストリア政府は、アデーレが遺言で国に寄贈したものだと真っ向から反論。世界が固唾を呑んで見守り続けた名画の行方とは――?
日本博物館協会推薦作品にも選ばれた本作で、実在の女性マリアを演じるのは『クィーン』でアカデミー賞®主演女優賞を受賞したヘレン・ミレン。監督は『マリリン 7 日間の恋』のサイモン・カーティス。オーストリアとアメリカ、第二次大戦中と20世紀末、二つの国と時代をドラマティックに行き来し描かれる奇跡のエピソードの結末を、ぜひ劇場で見届けたい。
予告編
【タイトル】『黄金のアデーレ 名画の帰還』(原題:WOMAN IN GOLD)
【公開日】2015年11月27日(金)
【上映館】TOHOシネマズ シャンテ ほか全国順次公開
【監督】サイモン・カーティス
【出演】ヘレン・ミレン、ライアン・レイノルズ、ダニエル・ブリュール 他
【字幕翻訳】戸田奈津子
【提供】ギャガ、カルチュア・パブリッシャーズ
【配給】ギャガ
2015年/アメリカ映画/109分/カラー
【関連リンク】映画『黄金のアデーレ 名画の帰還』公式サイト