戦後日本を代表する美術評論家のひとり、中原佑介の仕事を通じ、主に1960年~70年代の美術がどのように紹介され評価されてきたのかを振り返る展覧会がDIC川村記念美術館で16年2月11日より開催される。
中原佑介(1931~2011)は理論物理学を学んだ京都大学理学部在学中に『美術批評』誌の評論募集(1955年)で一席に選ばれ、評論活動を開始した。前衛作家を支持し、理論的な評論を多数手がけながら、「不在の部屋展」(1963年)、「人間と物質展」(1970年)などを企画、またサンパウロビエンナーレ(1973、75年)やヴェネチアビエンナーレ(1976、78年)においてコミッショナーを務めるなど多大な功績を残している。
国内外の多くの作家たちと交流を持ち、多数の評論を残した中原。今展ではDIC川村記念美術館所蔵の現代美術作品を中原の視点からとらえ直し、当時の出版物の一部を紹介するとともに、中原の元に残された小品のコレクションから約40点が展覧される。
【会期】2016年2月11日(木・祝)~4月10日(日)
【会場】DIC川村記念美術館(千葉県佐倉市坂戸631)
【TEL】0120-498-130
【休館】月曜、祝日の場合は翌平日
【開館】9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
【料金】一般1000円 学生・65歳以上800円 小中学生・高校生600円
【関連リンク】DIC川村記念美術館