12月17日、茨城県北芸術祭実行委員会は16年秋に開催される「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」(2016年9月17日~11月20日)に出展する7作品を追加発表した。
同芸術祭では国内の芸術祭・国際展では初となるハッカソン「KENPOKU Art Hack Day」を今秋に実施。今回の追加作品はこの中から選出された3作品と、これまで国内で行われた3つのハッカソンおよびアワード(3331α Art Hack Day/ CREATIVE HACK AWARD/ Bio Art Hackathon)と連携した4作品の計7作品となる。今回行われた「KENPOKU Art Hack Day」では13チームが参加。茨城県北地域の自然・産業・文化の調査・視察などを通し、同地域の特性を理解し、そこから得られるインスピレーションをもとに作品のアイデアを提案、制作を行った。選出作品とアーティストは以下の通り。
作品名:干渉する浮遊体
アーティスト:甲斐桜、佐藤大基、水落大、橋本次郎、Mafumi Hishida、柳澤佑磨、アビルショウゴ
ガラスのお椀の中にシャボン玉を吹くと、シャボン玉は下まで落下せずに、内部空間の中空に浮遊し、制止した美しい姿を見せる。シャボン玉の表面には周囲の環境が映り込み、自然、人、あるいは建築などを取り込む。
作品名:A Wonder Lasts but Nine Days ~友子の噂~
アーティスト:Kanako Saito、加藤誠洋、岩沢卓、増田拓哉
日鉱記念館の展示資料からインスピレーションを得たプロジェクト。「山中友子」と呼ばれる当時の炭鉱の互助制度の調査資料を日立多賀の閉鎖されていたバーの中に展示し、その地域の忘れられていた歴史を描くとともに、周囲のお店と交流を深め、地域や社会の歴史、人間の生きる意味を問いかけつつ、コミュニティーとの新たな歴史を紡ぎ出す。
作品名:Vide Infra
アーティスト:吉岡裕記、金岡大輝、砂山タイチ、御幸朋寿、三桶シモン
発酵食品の納豆から樹脂を作り出し、それを用いて造形物を作るプロジェクト。この樹脂は、自然の中に放置すれば、バクテリアで分解されて土に帰っていく。環境問題に対するコメントとなるだけでなく、バイオ技術を援用して食の文化と物作りを結びつけた取り組み。
また連携ハッカソン・アワードからの参加アーティストは次の通り。
■3331α Art Hack Day
①作品名:Sound of Tapboard アーティスト:米澤一平、佐藤ねじ、水落大、池澤あやか、中農稔
②作品名:運命的アクシデント アーティスト:チアキコハラ、坪倉輝明、瓜田裕也、衛藤慧
■CREATIVE HACK AWARD
アーティスト:落合陽一
■Bio Art Hackathon
アーティスト:BCL