資生堂ギャラリーで「第10回 shiseido art egg」展開催 入選作家3名が個展 

2016年01月19日 10:44 カテゴリ:最新のニュース

 

1919年のオープン以来「新しい美の発見と創造」という考えのもと、100年近くにわたり、活動を継続してきた資生堂ギャラリーが第10回となる「shiseido art egg」展を開催、入選者である川久保ジョイ、GABOMI.、七搦(ななからげ)綾乃の3名がそれぞれ個展を行う。

 

 

■川久保ジョイ展 【会期】2016年2月3日(水)~2月26日(金)

写真、映像、光や音などを用いて世界をとらえるインスタレーションを制作していまる川久保ジョイ(1979年トレド生まれ)は、2012年以降は震災後の福島で放射線量の高い地域に一定期間フィルムを埋め、感光による色の変化を通じて目に見えない原子力を映し出す写真を制作したり、スペインに移住した自身の家族の記憶と歴史との接点を探ってきた。2014年にはVOCA展において大原美術館賞を受賞するなど、近年その評価が高まっている。今では、銀座という場の歴史を参照しつつ、ギリシャ神話を題材に現代社会のあり様に迫る。

 

 

■GABOMI.展 【会期】2016年3月2日(水)~3月25日(金)

GABOMI.(1978年高知県生まれ)は、写真表現そのものを問う作品を制作。自身が考案した「TELENS(手レンズ)」という手法は、露光のためにカメラレンズを通じて光を取り込むという写真撮影の前提を問いなおす試みで、自身の身体の一部である手をカメラのボディと組み合わせ、手で光を調節することで、カメラレンズへの依存から解放されたイメージをつくりあげる。デジタル画像加工は一切行わず、写真表現の新たな可能性を追求する。

 

 

■七搦綾乃展 【会期】2016年3月30日(水)~4月22日(金)

主に自然物をテーマにした木彫作品を制作している七搦綾乃(1987年鹿児島県生まれ)は着色をほとんど施さず、木の素材感を大切にした表現からは、ありのままに自然を受けとめ、その変化の中に美を見出す姿勢が感じられる。今回は、枯れゆく植物をモチーフにした新作やドローイングを通じて、たしかに存在するがつかみどころのない、植物に変化をもたらす「自然の時間」に目を向ける。

 

 

なお展覧会終了後、3名の審査員が3つの個展の中からshiseido art egg賞を選出。今年度の審査員は石川直樹、小沢剛、藤野可織の3氏が務める。受賞者は2016年5月下旬発表予定。

 

【会場】資生堂ギャラリー(東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)

【TEL】03-3572-3901

【休館】月曜(祝日のときも休館)

【開館】平日 11:00~19:00 日・祝 11:00~18:00

【料金】無料

【関連リンク】資生堂ギャラリー

 

 


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