第19回岡本太郎現代芸術賞決まる TARO賞に三宅感《青空があるでしょう》

2016年02月03日 09:46 カテゴリ:最新のニュース

 

敏子賞には折原智江《ミス煎餅》

 

岡本太郎の遺志を継ぎ、「時代を創造する者は誰か」を問う「岡本太郎現代芸術賞」の受賞者が決定した。今回岡本太郎賞(通称・TARO賞)は三宅感氏による高さ4m超の巨大壁画《青空があるでしょう》に決定、また岡本敏子賞には折原智江氏の《ミス煎餅》が選ばれた。

 

今回TARO賞を受賞した三宅氏は1983年生まれ。今回の受賞作に関して「どんなに生活や人生が苦しくても、青空はみんなに平等にある、という気持ちを作品とタイトルに込めた。僕は特に経歴はないけれど、太郎賞は経歴を問わないという記憶を頼りに応募した」とコメントしている。

 

また審査員の椹木野衣氏は「見上げるようなサイズといえばそうなのだが、むしろ見下されているというか、なにか断崖に立たされているような切迫感がある。それでいて細部が実に丁寧に作りこまれており、いつの間にか目線を釘付けにしてしまう」「日々の生活に根ざしていながら、太郎が触発されたメキシコの巨大壁画のような時の厚みがあり、色彩も生命力に溢れている。危険な力作だ」と選評を寄せた。

 

 

対して敏子賞の折原智江は1991年生まれ。煎餅屋に生まれ、煎餅でつくられた今回の作品に対して和多利浩一氏は「ある意味でアーティスト折原智江の私はこのような生まれで、これから活動していくとう宣言である」「真正面から取り組んだ姿勢と、潔さとして満場一致で敏子賞にふさわしいと選定された」としている。

 

なお今回の特別賞は笹岡由梨子《Atem》の1作品のみとなった。このほか入選作家20組が作品を展覧する。

 

 

【会期】2016年2月3日(火)~4月10日(日)

【会場】川崎市岡本太郎美術館(神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5) 

【TEL】044-900-9898

【休館】月曜、祝日のとき翌日

【開館】9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)

【料金】一般600円 高大学生・65歳以上400円 中学生以下無料

【関連リンク】川崎市岡本太郎美術館

 

 


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