学生時代よりアーティスト活動を開始し、スタイル変遷を繰り返してきた美術家・中ザワヒデキがNADiff a/p/a/r/t で個展「ソースと実行」を開催する。
中ザワは1963年新潟県生まれ。千葉大学医学部卒業後、数年間の眼科医勤務を経て1990年にイラストレーターとして独立。「バカCG」と呼ばれた日本初のへたうまコンピューターグラフィックスで人気を博した。しかし1996年の3Dビットマップ関連資材の発明と特許出願を契機に、翌1997年には純粋芸術へ転身、肩書を美術家として文字や碁石等の記号を画素とする絵画を禁欲的に追究し、2000年には詩人の松井茂、音楽家の足立智美の立ち会いで「方法主義宣言」を発表。形式ではなく方法への還元による「方法絵画」の制作に邁進した。その活動が終焉した2005年、禁欲を緩めて「本格絵画」と称したが、2010年には平間貴大、馬場省吾と「新・方法主義宣言」を発表、E メール機関誌『新・方法』を刊行し、以後も多彩な活動を繰り広げている。
今展では2010年から2012年にかけて、中ザワヒデキがE メール機関誌『新・方法』誌上で発表したウェブ作品の連作「ソースと実行」を一挙総覧。HTML文書=「ソース」と、そのブラウザ上での表示=「実行」を併置したシリーズの作品として、「ソースと実行」全85作が展示される。
なお会期中には、NADiff a/p/a/r/t 1階エントランスにあるNADiff Window Galleryにおいても「方法絵画小品展」を同時開催すると共に、トーク、パフォーマンスイベントを連続開催。また会期中には中ザワヒデキ作品集『方法絵画』の刊行も予定されている。
【会期】2016年2月10日(水)~3月21日(月・祝)
【会場】NADiff a/p/a/r/t(東京都渋谷区恵比寿1丁目18-4)
【TEL】03-3446-4977
【休廊】月曜、祝日のとき翌日
【開廊】12:00~20:00
【料金】無料
【関連リンク】NADiff
■OPENING TALK 「ソース篇」
【日時】2月11日(木・祝) 17:00~19:00
【出演】山本一彰(メディア芸術祭新人賞)×松井茂(方法詩人)×中ザワヒデキ
【料金】1,000円
※OPENING TALK 終了後に展覧会レセプションパーティーあり
■GALLERY TOUR 作者による個展出品作閲覧と解説
【日時】2月20日(土) 15:00~19:00
【出演】中ザワヒデキ
【料金】500円
1頁で済む「ソース」もあれば400頁を越えるものもある。「実行」はインタラクティブで画面表示は毎回異なる。全85作を4時間かけて作者と閲覧ツアーする。
■PERFORMANCE EVENT 「実行篇」
【日時】3月6日(日) 17:00~19:00
【出演】『メインストリーム』編集部(我々団)×新・方法(平間貴大、馬場省吾、皆藤将)×中ザワヒデキ
【料金】1,000円
■CLOSING TALK 作者による作品集出版記念講演
【日時】3月21日(月・祝) 15:00~17:00
【出演】中ザワヒデキ
【料金】500円(NADiff a/p/a/r/tで購入の方は無料 ※事前購入済の方は要レシート
※講演後にサイン会を予定
[同時期開催]
■第8回恵比寿映像祭「動いている庭」
【会期】2月11日(木・祝)~2月20日(土) 10日間
【会場】ザ・ガーデンホール、ザ・ガーデンルーム、恵比寿ガーデンシネマ、日仏会館ほか恵比寿周辺アートギャラリー、スペースなど
【関連リンク】恵比寿映像祭
恵比寿映像祭関連企画・ラウンジトーク
【日時】2月17日(水) 13:45~14:45
【出演】中ザワヒデキ
【会場】ザ・ガーデンホール 3F(恵比寿)