日油株式会社(本社・東京都渋谷区)が事業のひとつとして製品展開する「反射防止(AR)フィルム」が、各地の美術館・博物館で着々と導入されている。
反射防止フィルムは、特殊材料を多層コーティングすることで反射防止や耐指紋性など多様な機能を持たせた製品で、同社は2015年2月に光の反射率を0.1%にまで抑制する超低反射フィルム「AirLike®(エアライク®)」をリリース。東京国立博物館「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」(15年4月28日~6月7日)の展示ケースに使われ、評判となった。
15年4月に東京・墨田に移転オープンしたたばこと塩の博物館は、常設展示の一部に「AirLike®」を使用。資料保護のための前面板が存在しないかのようにクリアに見え、館担当者も「お客様にもご好評いただいています。通常のガラスでは反射が気になり出来ないような展示方法も可能で、展示の幅が広がっています」と語る。
また、千葉の市川市東山魁夷記念館では、来場者アンケートの「映り込みで作品が見えづらかった」という声が、導入後には見られなくなったという。そのほか、愛知県陶磁美術館では耐光性の高い機能フィルム「ReaLook®(リアルック®)」が採用されるなど、作品本来の魅力を伝え、保護の役割も果たす機能フィルムへのニーズは高まっているようだ。
同社では反射防止フィルムの品質向上のため、引き続き研究・開発が進められている。ディスプレイ材料事業部の西脇裕次郎氏によれば、現在は専門の職人が時間をかけて施工を行う「AirLike®」や「ReaLook®」も、貼り直しがきく粘着剤の使用が検討されいるとのこと。今後は更に導入しやすく、部分的な使用も可能となることで用途の幅も広がっていくだろう。商品に関する問合わせは日油株式会社西脇氏まで(TEL03-5795-3909)。
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