石川県で100年以上続く九谷焼「錦山窯(きんざんがま)」が、昨年に続き新作展を5月27日より代官山ヒルサイドフォーラームで開催する。
九谷焼の伝統技法の中でも、特に金彩の技法に秀でている錦山窯は、金襴手、釉裏金彩、色絵金彩など代々金を使った絵付を特徴としてきた。初代、二代目は「金彩細密画」とよばれる、華やかな九谷らしい彩色金襴手を得意とし、三代目美統は「釉裏金彩」の技術を高め、国指定重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受けている。その後を継ぐ四代目幸央は、これまでの伝統を継承しながら、現代に活かす陶芸を模索し技術の研鑽に努めている。
「Re-受け継がれる錦山窯の心髄-」と題された今回は、錦山窯が「OLD KINZAN」と呼ぶ過去商品の文様を選び直し、新たなデザインに落とし込むという作業から生まれたプレートとボールを中心に発表。タイトルの「Re」は、返信を意味する「reply」からのインスピレーションであると同時に、受け継がれてきた技の本質を継承し、そこに新たな価値を与える創造的作業「redesign」という意味も表しているという。
会場では新作の「Rim」と「Falling Flower」を展示販売。注文製作も受け付ける。
【会期】2016年5月27日(金)~29(日)
【会場】代官山ヒルサイドテラスF棟 ヒルサイドフォーラム(東京都渋谷区猿楽町18-8)
【開場】11:00~20:30(最終日は18:30まで)
【料金】無料
【関連リンク】錦山窯