今年8 回目を迎える「The Tokyo Art Book Fair」は、新たな試みとしてブックアワード[Steidl Book Award Japan]を創設する。
これまでに4,000冊以上の本を手がけ、ロバート・フランクをはじめ、カール・ラガーフェルド、エド・ルシェ、ロバート・アダムスといった世界の名だたるアーティストやクリエイターたちが信頼を寄せるSteidl社。このアワードでは世界最高峰のアート出版社と謳われる同社協力のもと、日本を拠点に〈本〉という形式を使って作品を発表することに興味を持つすべての人を対象に、応募受付をしたダミーブックの中から同社の創業者ゲルハルト・シュタイデル氏が賞を選考。グランプリ受賞作品はSteidl 社の書籍として出版され世界中で流通されることになる。
また、出版に際してグランプリの受賞者はドイツのゲッティンゲンにあるSteidl社に招待され、現地に滞在しながら、編集からデザイン、素材選び、造本、印刷に至るすべての本作りの工程をシュタイデル氏およびSteidl社のスタッフとともに行うことができる。出版にかかるすべての制作費・印刷費はSteidl 社が負担し、同社を訪問する際の渡航費は同社によって全額補助され、滞在期間中は同社提供のゲストルームに無料で宿泊が可能だ。
今回のブックアワード設立に関し、シュタイデル氏は以下のようにコメントを寄せている
ロバート・フランクも、若き日のダミーブック作りを通して、自らの創作活動の重要な位置に写真集作りを据えるようになりました。そのことを、私は今の若い人たちにも体験して欲しいのです。つまり、自分の手で本を作ることにより、本という形式がどれほど表現メディアとして可能性を持っているかを実感してもらうために、このアワードを創設します。
ブックアワードの応募方法や選考スケジュールなど詳細は公式サイトでチェックしてほしい。