CHECK IN / CHECK OUT

恵比寿のNADiff Window Galleryで6月14日(火)より、ニューヨークを拠点に活動するアーティスト・青崎伸孝のプロジェクト「CHECK IN / CHECK OUT」が開催されている。

同作はホテルや美術館、パーティーで一般的な手荷物預け所のシステムを作品として応用したもので、参加者が手荷物を預けるという行為によって作られる手荷物預け型作品。個人の持ち物である手荷物が、ガラス越しの展示空間の中の台座に置かれ、壁面に取り付けられた時、手荷物は一時的に鑑賞される対象へと変化する。展示空間という見せるために作られた環境に置かれることで、日常生活の中でその物が持っていた属性や機能が剥ぎ取られ、それまで刷り込まれていた物への認識に異種の感覚が持ち込まれる。「手荷物預け所」という形式と、参加者の「手荷物を預ける」という行為によって作られる、ひと時のレディメイド作品がNADiff Window Galleryの中で日々展開されていく。

また同展にあわせ、青崎の印刷物のプロジェクト『Memorial, 53 Mosquitoes』もあわせて紹介。同作は「蚊をつぶす」という普段条件反射的に行われている日常的な振る舞いや行為を観察し記録をとることによって、生と死や時間について考える契機を鑑賞者に投げかけるもので、日常の中のありふれた行為から残されている結果そのものを大胆に作品に取り入れ、ユーモアと共に提示する青崎の作品の試みを垣間見ることができる。

なお「CHECK IN / CHECK OUT」を開催中、恵比寿のプロジェクトスペースstatementsでは青崎伸孝展「at the moment」(～6月26日)が同時開催中。あわせてチェックしたい。

【会期】2016年6月14日(火)～7月18日(日)

【会場】NADiff Window Gallery(東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 1F)

【TEL】03-3446-4977

【休廊】月曜

【開場】12:00～20:00

【料金】無料

【関連リンク】NADiff