7月30日、ツァイト・フォト・サロンの閉廊が同画廊のFacebook上で発表された。閉廊時期は今年12月。1978年のオープンから、38年間の歴史に幕を下ろす。
ツァイト・フォト・サロンは、故・石原悦郎により、写真を美術品として取扱う日本で最初の画廊として設立された。取扱作家は荒木経惟、オノデラユキ、石内都、安齊重男、鷹野隆大、森山大道ら日本人写真家や、中国現代油彩画家など。コレクションは、マン・レイ、ロベール・ドアノーなどのマスターピースを中心に、写真以外にもバルビゾン絵画、19世紀アカデミズム絵画、SPレコードと幅広い。これまで開催した展覧会は400回近くにまでのぼる。
閉廊理由は、今年2月の代表・石原悦郎の逝去。生前に石原が述べていた通り、「画廊業はオーナーと一心同体であり、石原亡き後は『ツァイト・フォト・サロン』とは言えなくなってしまう」という考えのもと閉廊が決まった。
グランド・フィナーレを飾る展覧会として、100名以上のゆかりのある写真作家の作品を一堂に会した展覧会を、9月より3部構成で開催。フランス語で「舞踏会、ダンスパーティー」の意の”le bal”というタイトルの下、石原が愛したブルックナーの交響曲第9番にかけて構成。ツァイト・フォト・サロンの歴史はもちろん、写真の歴史を彩る様々な作品が画廊の四方の壁を賑やかに埋め尽くす。
※9月8日追記 展覧会の出品作家は以下(順不同)。
■Part1 – maestoso 9月3日(土) – 10月5日(水)
青木野枝、アキ・ルミ、ウジェーヌ・アジェ、市川美幸、ゲイリー・ウィノグランド、小野祐次、オノデラユキ、神蔵美子、北井一夫、ルイジ・ギッリ、木村伊兵衛、蔵真墨、ウィリアム・クライン、アンドレ・ケルテス、小石清、小瀧達郎、小林のりお、小林秀雄、先間康博、佐藤時啓、佐野陽一、杉浦邦恵、杉本博司、鈴木涼子、須田一政、ジョック・スタージス、モーリス・タバール、丹野章、筑紫拓也、築地仁、ロベール・ドアノー、楢橋朝子、林隆喜、廣瀬忠司、アドルフ・ブラウン、ロバート・フランク、ロバート・メイプルソープ、山崎博、吉川富三、渡辺兼人
■Part2 – scherzo 10月11日(火) – 11月12日(土)
朝海陽子、荒井浩之、荒木経惟、安齊重男、石元泰博、井津由美子、大坂寛、大辻清司、金村修、桑原甲子雄、合田佐和子、郷津雅夫、櫻田宗久、柴田敏雄、進藤典子、清家冨夫、高木由利子、田村彰英、藤部明子、中川政昭、長町文聖、ティナ・バーニー、橋本照嵩、畠山直哉、服部冬樹、ベルナール・フォーコン、ジョアン・フォンクーベルタ、ブラッサイ、ビル・ブラント、ロバート・ベサンコ、フランク・ホーヴァット、細江英公、馬六明、松江泰治、松本路子、エティエンヌ・J・マレー、マン・レイ、三田村光土里、宮本隆司、莫毅、安井仲治
■Part3 – adagio cantabile 11月18日(金) – 12月22日(木)
石内都、井津建郎、伊藤みろ、伊奈英次、植田正治、浦上有紀、大井成義、尾仲浩二、アンリ・カルティエ=ブレッソン、北島敬三、鯉江真紀子、小泉定弘、ジョアキム・ゴミス、坂田峰夫、ジャンルー・シーフ、白岡順、鈴木清、外久保恵子、鷹野隆大、田中長徳、富谷昌子、ハナブサリュウ、ヴィンセント・D・フェルドマン、スーザン・フェントン、福田勝治、福家昭彦、普後均、リー・フリードランダー、ハンス・ベルメール、ヴォルス、エドワード・マイブリッジ、森山大道、屋代敏博、米田知子、アンリ=ヴィクトル・ルニョー、ロンロン&インリ、渡邉修、渡邊奈々、渡辺眸、王寧徳
【展覧会】友人作家が集う-石原悦郎追悼展 “Le bal”
【会期】part1- maestoso 9月3日(土)~10月5日(水)
part2- scherzo 10月11日(火)~11月12日(土)
part3- adagio cantabile 11月18日(金)~12月22日(木)
【会場】ツァイト・フォト・サロン(東京都中央区京橋3-5-3京栄ビル 1F)
【TEL】03-3535-7188
【関連リンク】ツァイト・フォト・サロン