海からのメッセージを灯す―ヨーガンレール展が十和田市現代美術館で開催

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海からのメッセージを灯す―ヨーガンレール展が十和田市現代美術館で開催

2016年09月12日 17:27　カテゴリ:最新のニュース

ライフスタイル全般を手がけたデザイナーとして広く知られ、昨年東京都現代美術館の「おとなもこどもも考える　ここはだれの場所？」展では照明作品で多くの鑑賞者を魅了したヨーガンレール。その個展が青森・十和田市現代美術館で10月8日より開催される。

ヨーガンレール（1944～2014）は、自然素材をいかした衣服、テキスタイル、ジュエリーなどをデザインしてきた。自身が立ち上げたブランド「ヨーガンレール」や、清澄白河に店舗を持つ「ババグーリ」は、多くの人から愛され続けている。70年代はじめには日本に居を構え、日本やアジアの素材と技術を生かしものづくりを行った。農園と住まいを沖縄・石垣島につくったヨーガンレールは、海辺に打ち寄せるゴミに悲しみと憤りを感じ、ほどなく自分で拾い集めたプラスチックゴミをもとに美しく実用性のあるランプをつくりはじめる。それは「人間の生活の根源にある自然にもう一度目を向けてもらえるように」との想いが込められた試みだった。

今展ではその照明作品を中心に、美しい海と汚れた海のコントラストを捉えた写真などを展示。クリスジョーダンが撮った、プラスチックゴミが原因で死んだ海鳥の写真とともに、海からのメッセージが託される。東京都現代美術館やKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭で大きな反響をよんだ作品群が、十和田市現代美術館の空間でどのように展示されるのか注目したい。