「CAFAA賞」初の最優秀賞受賞者に松下まり子、個展は29日まで

2016年10月28日 09:46 カテゴリ:最新のニュース

 

© Mariko Matsushita "Artist" oil on canvas / courtesy of matchbaco, KEN NAKAHASHI

© Mariko Matsushita “Artist” oil on canvas / courtesy of matchbaco, KEN NAKAHASHI

 

現代芸術振興財団(会長・前澤友作)が主催する「第2回CAFAA賞」の最優秀賞受賞者が、松下まり子に決定した。

 

「CAFAA賞(CAF・アーティスト・アワード)」は、次なる世代の柱となるアーティストを選抜し、国際的に活躍するきっかけを提供することを目的に、2015年より実施されている。対象は、大学・大学院などの教育機関を卒業後10~15年程度のアーティスト。今回のエントリーは約250件。前回の最優秀賞は「該当なし」の結果であったため、設立以来初の受賞者となる。

 

松下まり子 撮影者:高島空太

松下まり子 撮影者:高島空太

松下は1980年大阪生まれ、2004年京都市立芸術大学卒業。人間の「性」と「死」に興味を注ぎ、古い写真や絵画からインスピレーションを得て、彼女自身や身近な知人等をモデルに「男性・女性、子供・大人どちらでもありえるもの」を描く。肉や血の塊を彷彿とさせる赤、紫、黄緑といった独自の色彩感覚で、「人間」に焦点をあて続けている。

 

審査員のスプツニ子!は「松下さんに実際にお会いし、最終審査のディスカッションをしたときに、私は心を打たれた」と述べ、同じく審査を務めた小林正人は「彼女は絵を描かなかったら生きていけない人間だ」と評している。松下には賞金300万円に加え、来年ロンドンで3ヶ月間にわたる滞在制作の機会が与えられる。

 

なお10月29日まで新宿・matchbacoで2度目の個展「イド」が開催中。「体の奥底の井戸、性衝動のイド、源我のイド」をイメージし、女性が持つ破裂するような力と聖性、小さな死“タナトス”などを描いた作品を発表している。

 

© Mariko Matsushita "portrait 7 " oil on canvas / courtesy of matchbaco, KEN NAKAHASHI

© Mariko Matsushita “portrait 7 ” oil on canvas / courtesy of matchbaco, KEN NAKAHASHI

 

【展覧会】松下まり子「イド」
【会期】2016年10月7日(金)~29日(土)
【会場】matchbaco(東京都新宿区新宿3-1-32 新宿ビル2号館5階)
【TEL】 03-4405-9552
【休廊】日・月曜
【開廊】13:00~21:00
【料金】無料

 

【関連リンク】現代芸術振興財団:第2回CAFAA賞 最優秀賞受賞者決定のお知らせ

 

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