2017年3月で六本木に開館して10周年を迎えるサントリー美術館が、17年度の5つの記念展を発表した。

第一弾となるのは「絵巻マニア列伝」展（3月29日～5月14日）。文学と美術を融合させた「絵巻」は中世以来日本人を魅了しつづけ、各時代に《絵巻マニア》とも呼ぶべき熱烈な愛好家を生み出した。同展では、後白河院や花園院、三条西実隆といった歴代の絵巻愛好家に注目し、絵巻の鑑賞記録などをたどりながら、絵巻享受の実態に迫る。有力パトロンでもあった絵巻マニアたちの姿を追うことで、知られざる絵巻の制作背景も紹介する。

そのほかには以下の4つの展覧会を予定。
■「国宝《浮線綾螺鈿蒔絵手箱》修理後初公開　玉手箱（仮称）」 5月31日～7月17日

■「おもしろびじゅつワンダーランド（仮称）」 8月1日～8月31日

■「狩野派の確立者 狩野元信とその時代（仮称）」 9月16日～11月5日

■「フランス宮廷を彩ったセーヴル磁器（仮称）」 11月22日～2018年1月28日

また10周年の記念イベントとし、ゲストと同館学芸員との対談形式で「プレミアムトークシリーズ」を開催。同館の所蔵品を主なテーマに、多彩なトークを展開する。絵画の回のゲストは画家・山口晃や、「ヒールレスシューズ」で知られるアーティスト・舘鼻則孝。そのほか陶磁の回では古美術鑑定家・中島誠之助や俳優・井浦新が、ガラスではTHE ALFEEの坂崎幸之助が、漆工では女優・柴本幸がその魅力を語る。

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