映像作家・竹内スグルの初個展が、清澄白河・MITSUMEで1月22日まで開催されている。
竹内は1962年兵庫県生まれ。テレビCMやミュージックビデオの第一線で活躍し、そのほかにも映画やドラマ、写真など様々な視覚表現に携わっている。主な監督作品に、音楽に池田亮司、主演に浅野忠信を迎えた『乱歩地獄』(2005)の「火星の運河」など 。
今展のために改装した黒一色の空間で上映されているのは、「具体」をイメージした作品。国立新美術館の「『具体』-ニッポンの前衛 18年の軌跡-」展(2012年)で紹介した映像を、新たに発展させたものだ。大量のペンキを空中でぶつけることで偶然生まれるかたちを、ハイスピードカメラで捉えている。コントロール不能なものを映すことにより、そこに潜む曲線やエネルギーなど本質的な美しさを可視化させる試みといえる。水戸芸術館現代美術センター・キュレーターの山峰潤也氏は、今作について「質量とリアリティが豪雨のように降りそそぐ映像美」と評している。
竹内の映像はどこか心地よく、私たちの中に眠る感情を呼び起こすようでもある。その鮮やかで濃密な視覚空間を体感してほしい。会場では映像のみならず、写真作品も展示している。
竹内スグル個展「再生」 YouTube映像
【展覧会】再生 | 竹内スグル
【会期】2016年12月10日(土)~2017年1月22日(日)
【会場】MITSUME(東京都江東区常盤1-15-1)
【休廊】月~金曜 ※土・日曜・祝日のみオープン
【開廊】13:00~19:00 ※1月22日(日)は18:00閉場
【料金】無料
【関連リンク】MITSUME