人物画によって自らの絵画表現を追求する画家、山田優アントニ(1987年生まれ)と川島優(1988年生まれ)。静岡県浜松市出身である二人の展覧会が、郷里の浜松市秋野不矩美術館にて開催される。
山田優アントニは、浜松学芸高等学校芸術科を卒業後、愛知県立芸術大学・大学院の美術研究科油画専攻に学び、現在は浜松市を拠点として制作に取り組む。祖父の代から続く肖像画家の家庭に生まれ、幼い頃より人の顔をモチーフに繰り返し描いてきた。自身の記憶・経験・感情を擬人化した人物像は、日々の記憶をたよりとして徐々に画面上で形作られ、深奥を見つめるような眼差しが見る者へ強く訴えかける。
川島優は、浜松学芸高等学校芸術科から愛知県立芸術大学・大学院の美術研究科日本画専攻に進学し、現在は同大学院博士後期課程に在籍。「FACE展2014」グランプリ、「第6回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展」優秀賞など評価を得つつ、院展への発表も継続する。モノクロームを基調に、無機質な都会的空間、そして繊細に描写された女性像から画面は構成され、作家の内なる感情が託された作品の世界観が、見る者を引き込む。
今展では、新作を含む作品45点を展示。若くして優れた才能を発揮する両画家が、人物描写によって形づくる現代の絵画表現に迫る。また、人物群像やインドに生きる人々などを描いて高い評価を得た秋野不矩の作品8点も特別出品される。
【展覧会】人物に託す意思 山田優アントニ×川島優
【会期】2017年1月28日(土)~3月12日(日)
【会場】浜松市秋野不矩美術館(静岡県浜松市天竜区二俣町二俣130)
【TEL】053-922-0315
【休館】月曜
【開館】9:30~17:00
【料金】一般500円 高校生300円 小中学生150円
【関連リンク】浜松市秋野不矩美術館
アーティストトーク
①山田優アントニ:2月4日(土)
②川島優:2月18日(土)
③山田優アントニ×川島優:2月19日(日)
※各回とも14時から、事前申込不要、要当日観覧券
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