3月11日~14日の4日間、新宿・柿傳ギャラリーで「明るい部屋 絵を描く ロラン・バルト展」が開催される。
ロラン・バルト(1915~80)は思想や批評など様々な分野で独自の活躍を見せたフランスの哲学者。細部(=プンクトゥム)を注視しながら写真の本質に迫った『明るい部屋』は、写真論を代表する一冊として知られている。バルトは文章のみならず、水彩の抽象絵画やピアノの演奏などにも取り組んでいた。
今展は1985年、その貴重な水彩画が日本に入ったことを機にスタート。作品の散逸を防ぐため、批評家の浅田彰、アートディレクターの浅葉克己、人類学者の中沢新一が呼びかけて、46人の有志が「明るい部屋の会」を結成し、共有保存を始めた。このような美術作品のコレクション方法は世界でも初めてだという。
展覧会は2年に1度開催。水彩画が共有であることを確認するため、作品を持ち寄って公開展示する場となっている。展覧会初日には抽選会を行い、次の2年間、各自が所持できる作品を決定。今年の抽選会は初日の11日(土)17:00〜19:00に、ギャラリー内で行われる。バルトの思考方法やセンスが感じられる水彩画約40点とあわせ、その独自のコレクション方法にも注目したい。
【展覧会】明るい部屋 絵を描く ロラン・バルト展
【会期】2017年3月11日(土)~14日(火)
【会場】柿傳ギャラリー(東京都新宿区新宿3-37-11 安与ビル地下2階)
【TEL】03-3352-5118
【開廊】11日(土) 17:00~19:00、12日(日)・13日(月) 11:00~19:00、14日(火) 11:00~17:00
【休廊】無休
【料金】無料
【関連リンク】柿傳ギャラリー