米ニューヨークのノグチ美術館(The Noguchi Museum)で5月16日、2017年の「イサム・ノグチ賞」授賞式が行われ、日本画家・千住博と、英国の建築家ジョン・ポーソンに賞が贈られた。
同賞は革新性や優れた国際感覚、東西文化交流への貢献など、世界的に活躍した彫刻家イサム・ノグチ(1904~88)の精神に通じる活動を行う建築家と芸術家およびデザイナーに贈られるもので、今年で4回目。日本からはこれまで第1回に杉本博司、第2回に谷口吉生、第3回に安藤忠雄が選ばれている。
千住博は、1958年東京都生まれ。87年東京藝術大学大学院博士課程満期退学。ニューヨーク在住。キャリア初期より国外で精力的に発表を重ね、95年のヴェネツィア・ビエンナーレで東洋人として初めて名誉賞を受賞。以降、国内外の美術館での個展、受賞を重ねる一方、2007年から13年まで京都造形芸術大学学長を務めた(現在、京都造形芸術大学・東北芸術工科大学「藝術学舎」学長)。作品は、メトロポリタン美術館やロサンゼルス現代美術館をはじめ世界各地に収蔵されおり、11年には、長野・軽井沢に軽井沢千住博美術館がオープンしている。また、97年よりおよそ20年にわたって制作していた大徳寺聚光院の襖絵が、聚光院の創建450年を記念して今春まで特別公開された。現在は高野山・金剛峯寺の襖絵制作にあたっている。
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