箱根のポーラ美術館が、開館15周年を機に現代美術の展示スペースを新設することを発表した。1階アトリウムロビーの一部を改築し、10月1日(日)より展示を開始する。
同館は2002年の開館以来、モネやルノワールなどの印象派をはじめとした西洋絵画、日本画、東洋陶磁、化粧道具など、ポーラ創業家2代目・鈴木常司が収集したコレクションを主に公開してきた。一方、公益財団法人ポーラ美術振興財団では、1996年から若手芸術家の在外研修を助成しており、その数はおよそ300名にのぼる。今回の新たなスペースでは、この助成を受けた作家を中心として、さまざまな現代美術の作品を紹介していく。
展示床面積は55.8 ㎡、壁面積は69.5 ㎡、天井高は2.7~3.5 m。照明デザインにはモントリオール現代美術館や森美術館など多くの館を手がける豊久将三を迎え、日本の美術館・博物館で初めて、有機EL照明を展示室全体に採用。太陽光のように空間全体を照らし、素材や形状が多様な現代美術作品にとって理想的な光環境を実現させる。
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