日本画家・戸田みどりの新作展「被災地からのまなざし 見捨てられた牛 part2」が、9月22日から10月29日にかけて福島県磐梯町の「ギャラリーれい」で開かれる。
戸田は1949年三重県生まれ。長年「水」をテーマに描き、アメリカ・ロチェスターやカナダ・トロントで企画展を開催するなど国内外で発表を重ねてきた。
近年題材とするのは被災地・福島。震災後の原発事故で「水」が汚染されたことをきっかけに、一昨年、警戒区域の浪江町を訪問した。その際泊まり込みで取材したのが、被ばくのため殺処分を命じられた牛たちが生き続ける「希望の牧場」だった。
今回の個展は、今年2月に銀座井上画廊で開かれ多くの反響を呼んだ「見捨てられた牛―フクシマより―」展のPart2として開催。今年4月に希望の牧場を再び訪れ、必死に生きる牛たちや、牛を守り続ける牛飼いたちと過ごす中で生まれた作品を展示する。脱毛が激しくやせこけ、若くしてもうすぐ死ぬかもしれない牛や、うつろな瞳で戸田を見つめていた牛の姿を捉える一方、子牛の誕生から感じた「命の輝き」も力強く表現した。現実の厳しさと命の尊さ、その両方が伝わる展観となるだろう。なお2018年2月27日~3月11日には神奈川県相模原市のスペース游でPart3の開催を予定している。
【展覧会】戸田みどり日本画展「被災地からのまなざし 見捨てられた牛 part2」
【会期】2017年9月22日(金)~10月29日(日)
【会場】ギャラリーれい(福島県磐梯町更科字堰下4638-165)
【TEL】0242-73-3910
【休廊】月~木曜 ※ただし10月9日(月・祝)は開廊
【開廊】11:00~17:00
【料金】無料
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