美術家の熱いまなざしに注目!「じっと見る」展、久留米市美術館で開催中

2017年10月02日 16:27 カテゴリ:最新のニュース

 

ピエール=オーギュスト・ルノワール《花のついた帽子の女》1917年

ピエール=オーギュスト・ルノワール《花のついた帽子の女》1917年

 

見る、見られる、見えないものを見る。美術家にとって「見る」という「まなざし」は、どんな対象を、どのように表現するかという制作の根本に関わる。

 

福岡の久留米市美術館では、画家や彫刻家の「まなざし」に注目し、石橋コレクションから選んだ約130作品を展示する「じっと見る ブリヂストン美術館収蔵作品より」を現在開催している(9月28日より後期展示を開催中)。

 

展示は、「人物」「自然」「馬」「静物」「都市」「見えないもの」という6つのグループに分けられる。

 

関根正二《子供》1919年

関根正二《子供》1919年

ポール・セザンヌ《鉢と牛乳入れ》1873-77年頃

ポール・セザンヌ《鉢と牛乳入れ》1873-77年頃

 

「第1章 人物」では、モデルをあたたかな色彩で包みこむようなルノワールや、鏡の中の自分と目をあわせたレンブラントの自画像などを展示。「第2章 自然」では、コローの森の風景や、ガラス装飾として虫や草花を図案としたエミール・ガレなどが並ぶ。「第3章 馬」は、馬の美しさに魅了された同館ゆかりの坂本繁二郎らが出品。「第4章 静物」にはセザンヌや安井曾太郎が並び、身近な題材も作家によって様々な表現となることを確認できるだろう。そして、佐伯祐三の見たパリにまつわる「第5章 都市」。古賀春江ら自身の内面を見つめ、想像力を駆使した作家らが並ぶ「第6章 見えないもの」と続く。

 

佐伯祐三《テラスの広告》1927年

佐伯祐三《テラスの広告》1927年

 

ギリシア陶器から国内外の近現代美術まで、幅広い時代とジャンルにわたるコレクションは、名品ぞろいで楽しめる内容だ。さらに、「まなざし」という視点から「じっと見る」と、よく知った有名な作品にも新たな発見があるだろう。ブリヂストン美術館が長期休館中の今、そのコレクションをまとまって見ることのできる貴重な機会でもある。

 

※掲載作品は全て、ブリヂストン美術館蔵

 

【展覧会】 じっと見る ブリヂストン美術館収蔵作品より

【会期】 2017年7月29日(土)~11月5日(日) 現在、9月28日からの後期展示を開催中

【会場】 久留米市美術館(福岡県久留米市野中町1015)

【TEL】 0942-39-1131

【休館】 月曜、祝日のとき開館

【開館】 10:00~17:00(入館は16:30まで)

【料金】 一般1000円 シニア700円 大学生500円 高校生以下無料

【関連リンク】 久留米市美術館

 

講演会「ゴーガン《馬の頭部のある静物》を中心に」

【講師】 新畑泰秀(ブリヂストン美術館学芸課長)

【日時】 2017年9月30日(土) 14:00~15:30

【会場】 同館本館1階多目的ルーム

※定員は各回先着70名、聴講無料(要本展チケット)

 

講演会「関根正二《子供》について」

【講師】 貝塚健(ブリヂストン美術館学芸部長)

【日時】 2017年10月7日(土) 14:00~15:30

【会場】 同館本館1階多目的ルーム

※定員は各回先着70名、聴講無料(要本展チケット)

 


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