今日、求められる彫刻とは―「±(複号)の彫刻家たち展」東京・調布で開催

2017年10月04日 11:00 カテゴリ:最新のニュース

 

 

今日における彫刻の新たなあり方を提案する「±(複号)の彫刻家たち展」が、10月6日から16日まで、東京・調布のみるめギャラリーにて開催される。

 

本展を企画したのは、国内外で精力的に発表を続ける彫刻家の松田重仁。本展タイトルについて松田は、「複号=±」の文字は彫刻の行為そのものを示すと語る。「複号=±」の「+」は「足す、加える」行為であり、塑像に代表される足すことで生み出される表現。対して「-」は、素材を減らす、削り出す行為であり、素材から彫り出す創作を意味すると。そして同時に、今日においては素材や原料を知り、技術や技法に根差した手わざを持つだけでなく、西洋ファインアートの空間演出を自らのものとした「ふくごう」したアーティストが求められており、本展は、そうした新たな彫刻の可能性を示す展覧会であるのだと。

 

第1回となる今回は特に、「彫刻」「工芸」という従来的なジャンル分けからこぼれがちな造形、日本独自のハイブリット種のアーティスト3名に焦点をあて紹介する。東京藝術大学、同大学院で彫刻を学び、大理石を素材に想像上の幻獣や動物を制作して注目を集める新鋭・佐野藍。人や動物をモチーフに漆、彩色を施した木彫表現によって独自の世界観を生み出す藤本明洋。にいにしえからの日本人的美意識をもとに現代の空間造形を追求、水をテーマに木と真鍮を組合わせた浮遊感のある作品で知られる松田重仁――伝統的な技法、熟練した手わざ、現代作家としての表現をあわせ持つ彼らの作品が提示する彫刻の可能性とは。ぜひ会場に足を運んで確かめてほしい。

 

10月14日(土)16時より、佐野藍、松田重仁とヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員の森 啓輔によるアーティストトークを開催する。

 

 

 

 

【展覧会】±(複号)の彫刻家たち展

【展覧会】企画:複号の彫刻家たち展実行委員会 協力:Gallery花影抄 wATERMARk art&crafts

【会期】2017年10月6日(金)~16日(月)

【会場】みるめギャラリー(東京都調布市布田2-32-8)

【TEL】042-488-2120

【営業時間】11:00~18:00(最終日は16:00まで)

【休廊】水曜

 

【関連リンク】「±(複号)の彫刻家たち展」公式Twitterみるめギャラリー

 


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