現代洋画界を代表する画家の歩みに迫る―O美術館「林敬二展」

2017年10月11日 11:03 カテゴリ:最新のニュース

 

 

独立展の中核を担う画家の一人、林敬二(1933年神奈川県生まれ、独立美術協会会員)の画業に迫る展覧会が、東京・品川のO美術館で開催される。品川区および(公財)品川文化振興事業団が主催する「品川区民芸術祭2017」の関連企画。

 

林は東京藝術大学で林武や山口薫らの薫陶を受け、油画専攻科を修了。同大学壁画研究助手を務めていた61年の第29回独立展で独立賞を受賞し、翌62年に会員推挙された。64年からはイタリア政府奨学留学生として3年間ローマ美術学校で学び、帰国後は独立展を中心に個展や「両洋の眼展」「十果会」などのグループ展で発表を重ねて高い評価を受けている。99年より女子美術大学で教鞭を執り、現在は同大学名誉教授。

 

今展は、その初期から近年までのおよそ60年にわたる画業を《五月雨》《百果の遠近法Ⅱ》など時代時代の代表作を通じて紹介し、画家の全貌に迫ろうとするもの。油彩やテンペラ、立体など約40点による展観となる。留学後の明快な色彩とリズミカルな構成表現、日常の情景や人物などをコラージュ手法で表現し白日夢のような幻惑に誘う抽象空間、重力から解き放たれたように浮遊し、絵画世界で生かされる自画像や大首絵など、常に時代に感応しながら多様に画風を変遷させてきた画家のイメージの世界に浸ってほしい。

 

10月21日、29日のいずれも14時より、作家によるギャラリートークを開催(事前申込み不要)。

 

【展覧会】品川区民芸術祭2017 O美術館企画展 林敬二展

【会期】2017年10月14日(土)~11月7日(火)

【会場】O美術館(東京都品川区大崎1-6-2 大崎ニューシティ・2号館2F)

【TEL】03-3495-4040

【休館】木曜

【開館】10:00~18:30(初日のみ13:00~、入館は18:00まで)

【料金】無料

 

【関連リンク】O美術館

 


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