平面作品における”若手作家の登竜門”として、今年で25周年を迎える「VOCA展2018」(The Vision of Contemporary Art/主催:「VOCA展」実行委員会/公益財団法人日本美術協会 上野の森美術館、特別協賛:第一生命保険株式会社)。その各賞が発表され、大賞であるVOCA賞は碓井ゆいの《our crazy red dots》に決定した。
碓井ゆいは1980年東京都生まれ、埼玉県在住。受賞作《our crazy red dots》はクレイジーキルトの技法を用いて「日の丸」のイメージを解体、再構成した作品で、歴史から現代までの政治的寓意にも冨み、その鋭い批評性が高い評価を受けた。
今回は新進気鋭の作家34名が出品。この中からVOCA賞のほか、VOCA奨励賞、佳作賞が選考会によって決まり、また大原美術館賞が同美術館独自の選考を経て決定した。今回新たに選考委員長を島 敦彦(金沢21世紀美術館館長)が務めた。そのほかの選考委員は光田由里(DIC川村記念美術館学芸課長)、柳沢秀行(大原美術館学芸課長)、小勝禮子(美術史・美術批評)、水沢 勉(神奈川県立近代美術館館長)の4氏。受賞者と出品作家一覧は以下(カッコ内は現住所)。
■VOCA賞
碓井ゆい(埼玉県)
■VOCA奨励賞
藤井俊治(滋賀県)
山田七菜子(大阪府)
■佳作賞
梅沢和木(東京都)
森本愛子(神奈川県)
■大原美術館賞
浦川大志(福岡県)
そのほかの出品作家は以下。
會田千夏、芦田なつみ、阿部大介/鷹野 健、石井麻希、EKKO、小穴琴恵、表 恒匡、川田知志、小泉圭理、越 ちひろ、坂内直美、白井ゆみ枝、平良優季、高田安規子・政子、田幡浩一、中山恵美子、野村康生、BABU、林 葵衣、彦坂敏昭、百頭たけし、前川祐一郎、増子博子、水江未来、森下明音、門馬美喜、吉田志穂、ワタナベメイ
展覧会は2018年3月15日(木)から3月30日(金)までの16日間、上野の森美術館にて開催。詳細は後日改めて発表される。
【関連リンク】上野の森美術館:VOCA展