東京藝術大学を卒業後、約30年余り南仏プロヴァンスに住み、巨匠たちの描いた風景の中で制作を続けてきた野澤好夫が、東京・北青山のギャラリーコンセプト21で個展を開催する。
野澤は1955年長崎県深江町生まれ。1987年の藝大卒業後、フランス政府給費留学生として渡仏。移り住んだ当初は、あまりにも澄んだ空気と強い光と青に戸惑い、正直恐怖を感じたほどだったというが、「勇気をもってここプロヴァンスを絵にしようと決心した時、 恐怖に全く縛られていなかった自分に気づいた」のだと語る。「いまでは、プロヴァンスの明るさと、光、空の青が自分と切っても切り離せないまでに溶け込んだ存在です」。以後現在までフランス・マルセイユを拠点に制作を続け、パリの公募展「ル・サロン アーチスト フランセ」をはじめ、ベルギー・カナダの展覧会でも受賞を重ねる。
今回の展覧会では、プロヴァンスの青空と光をテーマに、セザンヌやゴッホ、マティスらが感動した光の中に自分を置いて描いた作品を出品。春夏秋冬の大地の豊かな表情や、老いてなお生命力を放ち「生きるとは何か」と問いかけてくるようなアーモンドの老木の姿を描き出す。日本から遠く離れたプロヴァンスで今を生きる、野澤の清明な作品群を堪能してほしい。
【展覧会】野澤好夫展
【会期】2018年2月2日(金)~12日(月・祝)
【会場】ギャラリーコンセプト21(東京都港区北青山3-15-16)
【TEL】03-3406-0466
【休廊】会期中無休
【営業時間】11:00~19:00(最終日は15:00閉廊)
【関連リンク】ギャラリーコンセプト21