古着や廃材を帯状にして織る作家・柳楽晃太郎(なぎら こうたろう)の新作個展が、3月3日より銀座・創英ギャラリーで開催される。
柳楽は1983年岡山県生まれ、2010年東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻染織修了。2007年に安宅賞を受賞。2015年には文化庁新進芸術家海外研修員として1年間ドイツで滞在制作し、同年の「3331 art fair」では3331 art chiyoda賞を受賞するなど様々な活躍を見せている。
「織る」という行為を考え続けた柳楽は、ある時「布を織る」ことをやめた。残ったのは、「縛る」「構築する」「繋ぎとめる」「紛れ込む」などの言葉だった。「織るというフィルター越しに考えると、世界に存在する様々なつながりが見えてきました。制作を通して、そんな社会の在り方を観察していきたいと考えています」。主に廃棄物を用いるのは、モノだけでなくコトやヒトも消費される現代社会において、豊かさとは何かを問うためだ。
近年子どもたちとのワークショップを機に、大衆イメージを背負った「ウルトラマン」を作品に取り入れはじめた。今展ではウルトラマンのフィギュアを「酒場のお客さん」に見立て、ユーモアの中に日本社会への鋭い眼差しを感じさせる作品も並ぶ。新作を含む約10点を出品予定。
【展覧会】柳楽晃太郎個展『織る』
【会期】2018年3月3日(土)~10日(土)
【会場】創英ギャラリー(東京都中央区銀座6―7―18デイム銀座8階)
【TEL】03-6274-6698
【休廊】日曜
【開廊】10:30~18:30(土曜は17:00まで)
【料金】無料
【関連リンク】創英ギャラリー