身近な自然や人物を抽象化し、幾何学的に表現する日本画家・岩城大介が、銀座・薔薇画廊では5度目の新作展を開催する。
岩城は1964年富山県生まれ、在住。現在日本表現派同人。「いのち」や「愛」の温もりを大きなテーマとしながら、個展の度に異なる題材を描き続けている。
今回は「月に想いを」と題し、初めて本格的に月をモチーフとした。「月を見ていると自分の悩みや想いを聞いてもらえるようで、心が安らぐ。古来から和歌や物語、そして日本画においても象徴的に描かれてきましたが、その神秘性に改めて挑戦しました」。作品内には鹿や猫など多様なモチーフが登場するが、それらは自身を投影した姿。月と寄り添うように様々な命を描き、透き通った光に希望を託した。
会場では0~30号の約25点を出品。三日月のシルエットを葉っぱや水面の映り込みに重ねた作品や、宇宙遊泳を想像した作品など、造形の面白さが光る作品群が並ぶ。水たまりに落ちた雨の波紋を月に見立てた、心象的な作品にも注目してほしい。
【展覧会】岩城大介展 ―月に想いを―
【会期】2018年4月9日(月)~14日(土)
【会場】薔薇画廊(東京都中央区銀座7-2-4アンジェリック・フォセッテビル2階)
【TEL】03-3573-0783
【休廊】会期中無休
【営業時間】11:00~18:30(最終日は16:30閉廊)
【関連リンク】薔薇画廊