昨年創業110周年を迎えたセキショウグループは、茨城県つくば市に本社を構え、エネルギーからライフサポートまで幅広いジャンルのサービスを手掛ける総合商社である。「地域に育てられ、地域に奉仕する」という理念のもと、つくばの地に根ざした多角的な事業を展開し、CSRなどにおいては鹿島アントラーズとのスポンサード契約や人材育成を目的とした研究支援助成、関彰育英会などを継続。地元への貢献度も高い。
そんな関彰商事が地域の文化創造の場として運営している多目的スペースが「スタジオ’S」。太陽光を取り入れる高い天井と、どのような作品も映える白壁、敷地面積258.4㎡の広大な空間である。
この「スタジオ’S」は5年前から芸術専門学群を擁する筑波大学と連携。「スタジオ’S with T」として新たなるコンセプト「CONNECT(コネクト)- 関(かかわる)・ 繋(つながる)・ 波(はきゅうする)-」を掲げ筑波大学芸術組織との協働プロジェクト活動を企画運営している。
そしてこのたび、5回目となる芸術連携企画展「CONNECT展Ⅴ」が開催される。
本展は、平成30 年度筑波大学芸術専門学群卒業研究ならびに同大学大学院人間総合科学研究科博士前期課程芸術専攻修了研究のなかから特に優れた作品と論文を紹介展示するもの。参加アーティスト・論文執筆者は、筑波大学芸術専門学群卒業研究から、倉持いづみ(作品)、青島龍(論文)、笠原葵(作品)、小山莉瑛子(作品)の4名。筑波大学大学院博士前期課程芸術専攻修了研究から、中田ちひろ(作品)、大井真希(作品)、金枝芽以(論文)の3名、計7名による意欲溢れる展示。
若手作家の展示は数あれど、制作物として論文まで含めて展示する機会は少ない。地域社会に触れながら学びの場を提供することで才能ある若者の芸術活動を支援すると同時に、地域住民にとっても文化的刺激をもたらすという文化振興・地域貢献につながる本展は、その名の通り「CONNECT(コネクト)- 関(かかわる)・ 繋(つながる)・ 波(はきゅうする)-」に違いない。
作品は完成するだけでは成立しない。鑑賞者に観てもらってはじめて成立し価値のうまれるものであるという、芸術の大切な原則を思い出させてくれる素晴らしい企画である。
今後このような企業が増え、作品発表から社会とのつながりまでが見通すことができ、来場者も芸術がより身近になるような展示が増えていくことに期待したい。それこそが本当の文化振興だろうから。
【展覧会】「CONNECT展Ⅴ」
【会期】2019年5月11日(土)~6月6日(木)
【会場】スタジオ’S(茨城県つくば市二の宮1-23-6関彰商事株式会社つくば本社敷地内)
【TEL】029-860-5151
【開館】10:00~17:00
【休館】会期中無休
【料金】無料・駐車場完備
【問合せ】
Tel:029-860-5151 (関彰商事株式会社 総務部)
E-mail:studio@sekisho.co.jp
■アーティストトーク (作家本人による作品紹介)
日時:2019年6月2日(日)14:00~
参加無料、申込不要
【関連リンク】関彰商事 スタジオ’S with T(公式ウェブサイト) スタジオ’S with T(Facebook) 筑波大学芸術専門学群 筑波大学芸術専門学群 A.R.T.筑波アート
詳細は、関彰商事HP及びスタジオ’S with T フェイスブックページにて随時告知
展覧会及び会期中イベントの詳細は、上記ウェブサイトにて随時告知