第67回二紀展(国立新美術館)「ZEPHYROS」132.0×43.0×41.0cm
ゼフィロス…、地中海の春を告げる風です。今回は七分身としました。70%の大きさです。体の表面を、いわゆる完成した部分と大きな面でとらえた荒いマチエールの部分で、初春から花が咲き誇る春のさかりまでの時の流れを表現しようと試みました。
生きているとは、感動するとは、精神性が高い、低い、深い、浅いとは、共感するとは、今これを何故描くのか、描かなければならないのか、等々繰り返し本質を自分に問いかける。
絵画は見えない空間を、物を描く事で見えるようにする空間表現です。
物の表現の有り様で空間の質も決まる。
私にとっての創作活動は、自分の居場所となる精神的空間を絶対基準としての自然より学び求め続ける行為だと思っています。
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